将来安定だと思っていたけどリストラ募集が始まったりしていて不安・・・
スキルがない状態でリストラされたらどうなっちゃうの?
今回はこの悩みに応えていきます。
最近だと大企業でも業績が悪化し、リストラや人員削減が推進されてきていて不安になっている方も多いでしょう。
この記事の前半では最近のリストラ事例とその傾向を紹介しつつ、記事の後半では大企業に勤める社員の市場価値が意外と低い理由と対処法を解説します。
結論からお伝えしておくと、大企業に勤める会社員は今すぐスキルを身につけるための勉強をすべきです。
会社の業務外でのスキルを身につけるのが一番手取り早くリストラされるリスクやリストラ後に路頭に迷うリスクを軽減できます。
始めるなら今すぐ行動するのがいいですよ。
大企業でリストラが相次いで始まっている
大企業のリストラ事例一覧
東京商工リサーチの調査によると、2019年に「希望・早期退職」という名目で実質的なリストラを始めたのは上場企業では27社あると言われています。
今回は2019年以前のもの含め、印象的なリストラを実施した大企業を一部ピックアップします。
- 東芝
- NEC
- 日産
- キリン
- 千趣会
- 富士通
- 三井E&S
- 日本ハム
- 大正製薬
- 朝日新聞
- パイオニア
- みずほ証券
- 損保ジャパン
- 三菱UFJ銀行
- セブンアンドアイHD
あくまで一例ですが、どの会社も「就職できたら将来安泰」と言われ続けてきた大企業です。
日本の終身雇用は崩壊している
大企業が数千人規模のリストラをしている背景には、安定神話の崩壊があります。
これまで、大手企業のビジネスがうまくいかないなんてことが考えられなかったでしょう。
しかし、現在は大手企業ですら、経営不振で先行きが見えない状況が続いています。
それはグローバル化とインターネットの普及でビジネスモデル自体が変革を迫られているのです。
なぜリストラが起こるのか
実はリストラを発表している会社の約3割は「業績好調」なのです。
業績不振ならまだわかりますが、なぜ業績好調の企業ですらリストラするのでしょうか。
大きく理由は3つです。
- 企業の新陳代謝をはかるため
- 年功序列型の評価から成果型の評価への移行
- 新規ビジネスに向けて戦略的に不要な人材を削減
長期的な視点で考えた時に、「給料の割りに合わない人材」を早い段階で捌けておきたいというのが本音でしょう。
スキルのない30代・40代・50代がリストラの対象
リストラの対象になる人はこんな特徴があります。
- 年齢に見合ったスキルがない
- 仕事の成果を出していない
- 年齢が35歳以上
- 仕事への手抜きがバレバレ
- 就業中の業務内容が謎
- 若手人材の思考回路に追いつけない
- 発言がネガティブ
- 出世の道がもはや存在していない
リストラされる人で優秀な人はほぼいないでしょう。
これまでの自分の積み重ねが正当評価された結果ともいえるのが悲しいですが事実です。
ひとつでも当てはまる人は危険信号が出ています。
大企業の仕事はスキルが身につかない
大企業をリストラされた人の人生の末路が厳しいと言わざるをえない理由を解説します。
結論からお伝えすると、「スキルが身についていないから」です。
大手勤務という看板が転職では強いのでは?と思うかもしれませんが、それは若手だけです。
詳しく解説します。
大企業の仕事はほんの一部分だけしか担当できない
大企業の仕事は「仕組み化」がされています。
それも完璧にです。
仕組み化がされているということは、「だれがやっても同じ結果を生み出せる」ということです。
つまり、大企業の社員のほとんどの業務は代替可能です。
それだけならまだマシです。
大企業の仕事でスキルが身につかない理由は、「細かく業務が分解されている」からです。
本来仕事は一連の流れでお金を稼ぐ行為ですが、そのお金を稼ぐ行為のほんの一部分を徹底的に叩き込まれるのが大企業の仕事です。
料理で例えるとこんな感じです。
- レシピを考える人
- 食材を買ってくる人
- 食材を切る人
- 食材を炒める人
- 食材を茹でる人
- 料理に味付けをする人
- 調理した食材を盛り付ける人
- 料理を配膳する人
- 食事の後片付けをする人
料理を一人でやる時は上記のすべてをできて一人前ですよね。
これを大企業の仕事に置き換えると、「食材を切る」を徹底的にやり続ける部署や「調理した食材を盛り付ける」作業を徹底的に行う部署が連携してひとつの”料理”をしているのです。
つまり、10年以上勤務して身に付くのは「食材を切る」スキルだけであり、料理全体を通しでやりきる力が養われないのです。
これが致命的です。
大企業の平社員はスキルではなく仕組みで仕事ができているだけ
恐ろしいのはそれだけではありません。
大企業で働く社員というのは、なぜか「仕事できる風」をナチュラルに振る舞っているのです。
もちろん本人のスキルもありますが、その人の業績を支えるのは「会社の仕組み」です。
つまり、会社の仕組みなくして高いパフォーマンスを出すことは簡単ではないことに気がつかないのです。
結果として「仕事ができる風」だと思い込み、スキルの成長の鈍化に気がつかないまま、歳を撮り続けてしまうのです。
大企業で管理職になれなかった30代・40代の末路は厳しい
しかし、大企業においてはスキルがないことは必ずしも重要ではありません。
時の運や社内での立ち回りがうまければ、管理職になることができます。
管理職になれば、自分自身のスキルは不要です。
大企業で管理職になれれば、さらなる上を目指せる可能性がありますし、転職でも評価される材料になります(活躍できるかどうかは別として)。
逆を言えば、大企業勤務のミドル世代が評価される最低条件こそ「管理職」という役職なのです。
役職のない30代以降のミドル世代は市場価値が低いと評価されてしまいます。
大企業をリストラされた人の転落人生はツラい
大企業の仕事ではスキルが身につかない、正確に言うなら「身に付くスキルは超限定的」ということがお分かりいただけたと思います。
そんなスキルのない大企業勤めの人がリストラされたらどうなってしまうのでしょうか。
家族からの冷ややかな目がツラい
まずは家族からの評判です。
大企業勤めが誇らしいとさえ感じていた親世代からの評判はきびしいものになります。
配偶者からは先行きの不安を漏らされ、子供がいる人なら「今日は仕事にいかないの?」という無邪気な一言に心をえぐられることになるでしょう。
同期や元同僚と顔を合わせるのが怖い
30代・40代ともなれば、同期たちhじゃ出世コースに乗っていたり、管理職としてバリバリのポジションに昇格していることが普通です。
そんな中、自分は実質的な戦力外通告を受けてしまったことが周知の事実となります。
同期たちと自分の差を比較して悲しくなるのです。
大企業×スキルなし×リストラは転職市場価値が低い
とはいえ他社からの評価なんて気にするこはありません。
自分の人生は自分のものですし、冷ややかな目でみられようが知ったこっちゃありません。
一番の問題は「次の仕事」をどうするかですよね。
評判はどうでもよくても自分の生活は大事です。
しかし、リストラ組の転職市場価値は想像以上に低いのが実情。
年収の激減や望ましいポジションの獲得は諦める必要も出てきます。
スキルさえあれば、働き口はいくらでもあります。
大企業でリストラが怖くて不安な人が取るべき行動
大企業でリストラされた場合、特にスキルのないミドル層は厳しい人生を強いられます。
リストラが怖い人がとるべき行動を3つのパターンに分けて解説します。
- すでにリストラされてしまった人の場合
- 30代でリストラ予備軍の場合
- 漠然とリストラが不安で夜も眠れない人の場合
それぞれ解説します。
すでにリストラされてしまった人の場合
すでにリストラされてしまった場合、すぐに転職活動をするのもアリですが、急いで仕事を探す必要はないかもしれません。
というのも、仕事をしていない状態というのはなかなか生み出しづらいので、むしろチャンスと捉えることができます。
(生活費周りは貯蓄や退職金、失業手当などで工面できるでしょう。)
仕事をする必要がなければ、1日のほとんどの時間を勉強や新しいスキルの獲得に向けて行動する時間がたっぷりあります。
おすすめはプログラミングスクールです。
プログラミングスキルであれば、1〜3ヶ月程度みっちり学習することでIT業界でエンジニアとして就職することができます。
もちろん、エンジニアは若いに越したことはありませんが、IT業界の仕事はスキルさえあれば就職することは容易です。
無料で学べるプログラミングスクールもありますが、正直、あまりおすすめしません。
やはりある程度の自己投資をしてスキルを身につける方が長期的なリターンが大きいです。
おすすめのプログラミングスクールと選び方・評判は下記の記事で解説しています。
確実に未経験でエンジニアになりたい人は「転職保証型のプログラミングスクール」を使うと良いでしょう。
本気で取り組む必要がありますし、費用もかかりますが、やすい投資です。
30代でリストラ予備軍の場合
30代でリストラ予備軍の場合、とるべき方法は2つあります。
- 在職中にあらたなスキルを身につける
- 副業でビジネスを始めてフリーランスになる
在職中にあらたなスキルを身につける
まず、今の会社に固執する必要はありません。
今の会社で働きながらオンラインで英語やプログラミングなど新しいスキルを身につけて転職準備を進めましょう。
英語ならスタディサプリが評判がいいですし、プログラミングならテックアカデミーがおすすめです。
どちらもオンラインで隙間時間に学習を進めていけるのでおすすめです。
あわせて転職エージェントに相談してキャリアプランを練っていきましょう。
副業でビジネスを始めてフリーランスになる
もう一つの打ち手として、副業からビジネスを始めて、フリーランスを目指すという手があります。
副業解禁で副業がしやすい世の中になっていますし、フリーランスであれば、年齢やこれまでの経験は関係なく、「今スキルがあれば利益が出せる」のがポイントです。
フリーランスとまではいかないにしても、テック系スキルをすでにお持ちなのであれば、フリーランスエージェントに相談して案件を紹介してもらうのもおすすめです。
フリーランスエージェントでは副業レベルの開発案件などやリモート案件を紹介してくれる場合もあるので、気軽に相談してみましょう。
漠然とリストラが不安で夜も眠れない人の場合
現時点ではリストラの可能性が低いけれど、なんとなく将来が不安という人がとるべき行動を解説します。
なんとなくリストラが怖い人は、自分で稼ぐ力を育てるのが一番おすすめです。
というのも、リストラが不安な理由は「自分で稼げないから」ということなのです。
あえて言葉を悪くするなら「会社にぶら下がりの人生」とも言えます。
大半の人はそれでも十分楽しい人生を送ることはできますが、中には「このままで終わってたまるか」という野心がある人もいるでしょう。
そんな人におすすめなのは副業です。
副業は自分で稼ぐ経験ができますし、副業を通じてスキルを身につけることができます。
自分で稼いだ経験は自分の自信になりますし、会社で首を斬られても自分で稼いでいくことができるので安心感が生まれます。
おすすめの副業は下記の記事で解説しています。
副業での稼ぎが大きくなれば独立してもいいですし、副業で身につけたスキルが評価されれば今の会社での評価も上がり、新しいキャリアの道が開かれるかもしれません。
結論:スキルがあればどこで働いていても怖くない
以上、大企業でリストラされた人の末路とリストラされても人生を楽しく生きていく方法について解説しました。
少し過激な書き方をしましたが、一番お伝えしたいこととしては、会社を辞めてもそんなに怖くないということです。
もちろん努力ありきの話ですが、会社に頼らずに生きていく方法はたくさんありますよ。