日本最大のフリーマーケットアプリ「メルカリ」。
国内では8000万を超えるダウンロード数を誇り、取引件数は累計5億件超(2019年時点)など、もはや日本で知らない人はいないと言っていいほど有名なフリマアプリです。
そんなメルカリを運営しているのは、「株式会社メルカリ」です。
最近では、スマホ決済サービスを主事業とした子会社「メルペイ」を設立するなど、時代の流れに合った新しい事業にどんどん挑戦する姿勢が印象的な会社です。
今回は、そんな成長を続けるメルカリに転職を考えている方へ向け、会社情報から採用までの道のり、採用のコツまで詳しく解説いたします。
はじめに、メルカリへの転職にあたり特徴的なポイントだけをピックアップします。
- メルカリでは国籍や学歴不問で通年採用を行っている
- 特にエンジニア職は積極的な転職者募集がされている
- メルカリに転職するには実績が要求される場合が多い
上記3つのポイントを含め、以下でメルカリへの転職情報について詳しく解説します。
メルカリとは?どんな会社なのか解説!
メルカリへの転職を目指すにあたって、まずはメルカリの会社の基本情報を見てみましょう。
株式会社メルカリ基本情報
会社名 | 株式会社メルカリ |
---|---|
設立 | 2013年2月1日 |
本社所在地 | 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー |
事業内容 | フリマアプリ「メルカリ」の企画・開発・運用 |
代表者 | 山田進太郎 |
従業員数 | 1,862人(2020年3月時点) |
メルカリは、2013年に東京・六本木にて設立されました。
現在も本社は変わらず、六本木にあります。
設立当初から一貫して、フリマアプリ「メルカリ」の企画と運用をメイン事業としています。
2018年6月には、東証マザーズにも上場したことが記憶に新しいですね。
メルカリの現在の業績と今後の事業の見通し
どんどん利用者が増え続け、アプリのインストール数はアメリカなど海外を含むと1億ダウンロードを優に超えているメルカリ。
経営も順調かと思いきや、意外なことに2019年12月の中間連結決算では、141億円の赤字となっています。
ですが、この赤字にはきちんと理由があります。
大きなポイントは2点あります。
- スマホ決済アプリ「メルペイ」への投資
- メルカリのアメリカ事業への投資
決算説明会でも、2つの投資が赤字の主な原因あると説明されています。
現在、メルカリは投資フェーズにあることが窺えますね。
投資事業を軌道に乗せられるかが今後の経営の重要なポイントです。
メルペイ事業では国内のユーザーが2020年1月に600万人を突破するなど、効果が見えてきているようです。
新しいことにどんどん挑戦し続けるベンチャーらしいと姿勢を貫いていると言えますね。
メルカリでの働き方の特徴
「フリマアプリ」という新しいビジネスモデルを立ち上げ、急成長を遂げたメルカリ。
働き方についても、時代の先駆けとなるような特徴がたくさんあります。具体的に見て見ましょう。
12-16時をコアタイムとしたフレックス制を採用
メルカリでは、12-16時をコアタイムとしたフレックス制度が取り入れられています。
子育てしている人や満員電車を避けたいに人にはありがたい制度ですね。
また、職種にもよりますがフレックス制度の他に、時短勤務制やシフト制も用意されており、自分の望む働き方に合わせて選択することができます。
国籍や学歴不問で通年採用を実施している
メルカリでは通年採用制度を取っています。実務経験のない新卒者用の採用枠もありますが、国籍も学歴も不問で通年採用を行っています。常に新しい風を会社に入れようとしていることが伝わりますね。
副業を推進している
「社内だけではなく、社外でもアウトプットを生み出すことで、メンバー(社員)本人のスキルアップに繋がる」という考え方のもと、メルカリでは副業が推進されています。
政府の「働き方改革」で副業推進がされていますが、まだ約8割の日本企業が副業を禁止しているとも言われています。
そんな中、メルカリでは副業は社員の技術向上に繋がるとして、全面的に勧めています。
メルカリの発展のみを考えているのではなく、社員の成長も大切に考えていることがわかります。
25カ国以上の外国人が在籍、社内での語学学習制度が充実
メルカリには25カ国以上の外国人が在籍しています。
メルカリでは「社内にLanguage Education Team」という組織があり、それぞれの社員個々のレベルに合った語学学習プログラムやオリジナルテストでサポートしてくれます。
もちろん日本人が英語を学ぶ制度だけでなく、外国人が日本語を学ぶ制度も用意されています。
また、メルカリ社内には「Global Operations Team」という組織があり、異なる国籍の社員がコミュニケーションを円滑に行われるよう、翻訳や通訳をサポートする仕組みもあります。
英語力に不安がある転職者も、安心して学習することができますね。
メルカリの社風
「Go Bold (大胆にやろう)」
「All for One(全ては成功のために)」
「Be a Pro(プロフェッショナルであれ)」
この3つのバリュー(指針)を掲げるメルカリ。
挑戦的で、熱意のある社風が想像できますね。
メルカリの社員に聞いた会社の口コミ
実際にメルカリに勤務・転職経験のある人の声を見てみると、こんな声が多いようです。
フラットで風通しの良い環境だと思います。(エンジニア)
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自由闊達で明るい雰囲気で働きやすいですね。(プロダクト部門)
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正直、昔に比べてチャレンジする文化が薄くなったと思います。(エンジニア)
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3つのバリューを非常に大切にしていて、それが全社員に根付いているなぁと感じます。
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やはり3つのバリュー「Go Bold (大胆にやろう)」、「All for One(全ては成功のために)」、「Be a Pro(プロフェッショナルであれ)」を非常に大切にしており、自由闊達な雰囲気であるようですね。
ですが創業時から在籍していた社員からは、昔の方がより挑戦的で自由度が高かったという声もあるようです。
転職面接の際は、このバリューをしっかり頭に入れておきたいですね。
メルカリの福利厚生面の評判はどう?
メルカリは福利厚生も充実しています。
羨ましいような豊富な福利厚生が、メルカリが転職先としても人気な理由のひとつかもしれませんね。
福利厚生の中にはメルカリらしいユニークな制度もあるようです。以下で特徴的なものを簡単に紹介します。
①休暇制度
メルカリでは、完全週休2日制度とした上で、その他に下記の休暇が設けられています。
- 有給休暇(入社時に10日付与)
- Sick Leave(病気や怪我の際に有給休暇とは別に10日間取得可能)
- リラックス休暇(好きなタイミングで取得できる年3日の休暇)
- 年末年始休暇
- 慶弔休暇
有給休暇だけでなく、リラックス休暇、Sick Leaveなど、メルカリにユニークな休暇が目立ちますね。
②セミナー受講や書籍購入の金額補助
メルカリでは、社員が社外の有料セミナーを受講した際、受講料が全額補助されます。
さらに、技術書やビジネス書を購入した際も、その費用はメルカリが全額負担してくれるそうです。
社員の成長をサポートするということを、きちんと体現していることがわかります。
③最新・高スペックなPCの付与
メルカリではエンジニア入社の社員には最新のMac OS端末を希望のスペックで貸与されます。
エンジニア以外の社員には最新のハイスペックなPCを与えられます。
さらに、必要であれば最新のスマホやタブレットを貸与する制度もあるようです。
常にベストな状態で業務ができるよう工夫・配慮されています。特にエンジニアにとっては嬉しい制度ですね。
メルカリの転職者の平均年収
2019年6月に発行された有価証券報告書によると、メルカリの平均年収は約712万円です。
ただ、職種によって年収は異なるようです。
職種ごとの平均年収は非公開となっています。
しかし、転職者や口コミなどの内部情報からは下記のような平均年収だと想定できます。
エンジニア | 平均年収800万円程度 |
---|---|
企画・営業 | 平均年収500万円〜600万円 |
事務・CS職 | 平均年収350万円〜450万円 |
転職の際に重視するポイントのひとつ、年収。
メルカリではどのように年収が決定されるのでしょうか。以下で詳しく見てみます。
①独自の評価軸により給与が決定|ノーレイディング
メルカリでは、一人ひとりの成果/成長に応じた絶対評価を軸とした独自の評価方法を基にして年収が決定されます。
2018年頃は、成果の点数付けを行わない「ノーレイティング」という制度を取り入れていました。
評価や年収の決定に関しても、新しくより良いものを探す姿勢が感じられますね。
多くの日本の大企業のように、年功序列制度ではないことが特徴的です。
②通年採用|新卒/中途で年収や給与体系に差異はない
上述のように実力を評価され、給与が決定されるメルカリ。新卒だから給料が上がりやすい、転職だから年収が高い、などという偏りはないようです。年次とともに給料が上がっていくということもなく、実力がきちんと年収に反映されます。
③インセンティブ制度|RSU
メルカリでは、「RSU」というインセンティブ制度が2019年より始められています。
「RSU」とは「Restricted Stock Unit」の略で、日本語では「譲渡制限株式ユニット」 と呼ばれる制度です。
難しそうに聞こえますね。
この制度は、メルカリ社員に株式をもらう権利が与えられたあと、一定の期間勤務した後にその権利が確定され、社員自身の株式になるというものだそうです。
つまり、株式をもらう権利を付与された社員は、株式が交付されるまでの期間、メルカリの成長ために働きます。
そしてその期間の勤務で出た利益は株として社員みんなで分け合うということです。
日本では珍しい制度ですが、海外では多く取り入れられているこの制度。
グローバルカンパニーらしい取り組みです。
メルカリの勤務地
メルカリは東京都・六本木に本社があります。
メイン事業は本社にて行われています。
その他に、国内では仙台と福岡にオフィスがあります。
仙台と福岡では主にカスタマーサポート業務が行われています。
海外ではアメリカのパロアルト、ポートランド、ボストンの3ヶ所に拠点を持っています。
メルカリの求める人材
メルカリではどのような人材が採用されるのでしょうか。
メルカリの公式サイトの採用ページを参考に、具体的に考えてみましょう。
①ミッションとバリューに共感できる
メルカリでは、「新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る」というミッションと、「Go Bold (大胆にやろう)」、「All for One(全ては成功のために)」、「Be a Pro(プロフェッショナルであれ)」という3つのバリューを非常に大切にしています。
エンジニア、ビジネス職どちらの募集要項を見ても応募のトップの条件として「メルカリのビジョン・ミッションへの共感」と記載されています。
このミッションとバリューに共感できて、かつ「なぜ共感するか」「どの部分にどのように共感するか」をしっかりと自分の言葉で語れる人が求められると予測できます。
②応募資格を満たす実績がある
メルカリでは、各職種に応募資格が設けられています。
どのポジションを見ても概ね4つ以上の必要条件が設定されているようです。
応募条件をしっかり満たすことが、メルカリへの転職の初めの一歩と言えます。
③(できれば)英語力がある
必須条件ではありませんが、やはりグローバル展開を推し進める企業として、英語力は非常に歓迎されるスキルのようです。
エンジニア、ビジネス職どちらの募集要項を見ても、歓迎条件の項目には「日 / 英 での優れたコミュニケーション能力(書面・口頭)」との記載があります。
メルカリへの転職|採用までの道のり
メルカリに転職する際、気になるのがその採用方法です。
メルカリでは公式サイトに採用までの過程がこちら。
「応募→書類選考→技術課題(※一部職種のみ)→面接(2~3回)→オファー」
転職の採用方法に関しては他の多くの日本企業と大きく変わらないようですね。
最後の「オファー」の段階で、年収などの交渉ができます。
面接での服装については、公式サイトに「服装は評価の対象になりませんので、ご自由な服装でお越しください」とあります。
面接官もカジュアルな服装で対応するそうで、このあたりは自由な社風のメルカリらしいと言えますね。
また、海外在住者に関してはオンラインでの面接が可能だそうです。
メルカリ転職で採用されるためのコツ
充実した福利厚生に働きやすい環境。
転職者にも人気なのが頷けるメルカリですが、どのような人が実際に採用されているのでしょうか。
転職者の口コミやメルカリの公式採用サイトから見えてくる、合格のコツを紹介します。
①実務をこなせる実績があると証明できる
これはやはり、メルカリへの転職にあたって最重要ポイントと言ってもいいかもしれません。
メルカリでは、募集ポジションごとに応募条件が設けられています。
ひとつの例として、「Engineering Manager」の募集要項を見てみましょう。
- メルカリのビジョン・ミッションへの共感
- 1年以上のエンジニア組織のマネジメント経験
- ビジネスアプリケーションに関するプロジェクト運用・開発経験
- エンジニアの採用経験 ( 書類選考、面接、ダイレクトリクルーティング、イベント主催等 )
- エンジニアを奮い立たせ、指導することでチームやメンバーの成長を支援することの出来る情熱
- 多様性のある環境下での物事を推進するコミュニケーション能力
- ビジネス推進のための他チーム等との合意形成能力
- 日 / 英 での優れたコミュニケーション能力。(書面・口頭)
- React、Redux などのWeb技術における開発経験もしくは、チーム運用経験
これを読むと、ある程度の実績と実務経験が求められていることがわかりますね。
エンジニア職以外でも、各応募ポジションにおける経験が求められることがほとんどのようです。
転職者は、これらの条件を満たす経験をしており、それを証明できるということが最重要ポイントとなってきそうです。
②入社後したいことを具体的に語る
メルカリの転職では、ポジションごとの採用を行っています。
職種はかなり細分化されています。
また、ポジションごとに必要な資格や条件も異なることから、入社後どのような業務を行うか、どのような能力が求められているのかを明確にしておく必要があります。
転職後、どんな仕事をしたいのか、なぜメルカリでなければならないのかをしっかりと語れるように準備しましょう。
③諦めない
「諦めない」と書くと精神論のように聞こえますが、そうではありません。
メルカリでは、過去に応募したポジションに、再度応募することが可能なのです。
同ポジションへの応募は直近の応募から1年が経過した場合に限るという条件がつきますが、他のポジションへの応募であれば、期限関係なく応募することができます。
つまり、1度落ちたとしても繰り返し受けることができるということです。
1度落ちたとしても諦めず、実績を積んでから再度転職面接を受けるなど、諦めないで挑戦することがメルカリへ転職するには大切なポイントかもしれません。
メルカリへの転職の難易度
メルカリへの転職の難易度を見てみましょう。
メルカリは、2019年にランスタッド社が主催する「働いてみたい企業ランキング」の第3位に選ばれました。
これは、18歳以上の7000人の男女へのアンケートを基に作成されたランキングです。
多くの人が「メルカリで働いてみたい」と思っていることがわかりますね。
このランキングにランクインしたことで、さらに注目が集まりそうです。
また、上で見たように、募集要項からどのポジションも一定レベルの経験と実績が求められていることがわかります。
一方で、様々な事業を新しく始めたり、メルペイ事業の拡大から、特にエンジニアなどは変わらず多くの人材が必要とされているようです。
転職先として人気な企業だけあって、難易度も高いけれど募集しているポジションは多くあるということが言えます。
メルカリへの転職方法
メルカリの転職方法ですが、大きく分けて2つあります。
①メルカリ公式サイトから応募
メルカリの公式サイトの「mercari careers」というページから応募することができます。
「Job categories(職種一覧)」というタグから、各職種を紹介されたページにアクセスできます。
ここで詳しい応募要項なども確認することができます。条件を満たし、募集がかけられている場合はそのまま同ページから応募することができます。
②転職サイト・転職エージェントから応募
もうひとつの手段として、転職サイトから応募する方法があります。
正直、メルカリは職種が非常に細分化されているため、イマイチ自分はどのポジションが相応しいのか、自分がしたい仕事はメルカリでは何という名前のポジションなのかわからず混乱することがあるかもしれません。
そんな時は、転職サイトに登録して、自分の能力や要望に合うポジションを紹介してもらうと効率がいいかもしれません。
他にも、メルカリで働いている知人に紹介してもらうなどの方法もあるようですが、一般的でないため省略します。
おすすめの転職エージェントは下記の記事でまとめていますので、キャリアアドバイザーに自分に合っている職種のアドバイスをもらいましょう。
メルカリの職場の口コミや評判は良いので転職先としておすすめ
会社規模が大きくなっても、時代に合わせて新たな事業に投資することを躊躇わないメルカリ。
さらに充実した福利厚生や社員のサポートを助けるような数多くの制度。
転職検討者にとっても魅力的な会社であることがわかります。
どのポジションへの転職もある程度の高い能力を要求される一方、英語力は必須ではなかったり、もし一度落ちたとしても、一定期間を置けば何度でも転職面接に挑戦できまるなど、その門戸は広く開かれています。
メルカリへの転職を魅力に思えた方、挑戦しようかなと思えた方は、応募や転職エージェントへの相談をぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。