会計ソフトは初めてだから、違いがよくわかりません。
副業やフリーランスなら、どっちがおすすめか知りたいです!
国内の会計ソフトの二強というべき、マネーフォワードとfreee。これから会計ソフトを導入する人は、2つの製品のどちらがいいか迷うことが多いでしょう。
多くの人が特に気になるのは、下のような点かと思います。
この記事ではこれらの疑問に加え、仕事のジャンル別に、
をそれぞれまとめていきます。主な対象は、副業・フリーランスとして仕事をされている、個人事業主の方です。しかし、マネーフォワードとfreeeの特徴は法人でも共通する部分が多いため、法人の方にも参考にしていただけます。
この記事で「自分・自社にはマネーフォワードとfreeeのどちらが向いているか」を理解していただけるでしょう。
マネーフォワードの「クラウド確定申告」については、下の記事でも評判を中心に詳しく紹介しています。
freeeの確定申告については、下の記事で機能や特徴などを詳しくまとめています。
また、それぞれの公式サイトを直接チェックしたい方は、下のリンクからご覧ください。
なお、freeeには様々なシリーズがありますが、一般的には「会計freee」のことを指します。この記事では会計freeeを省略し「freee」と表記します。
マネーフォワードがおすすめな人
下のような人には、freeeよりマネーフォワードがおすすめです。
それぞれ詳しく説明していきます。
家計簿とまとめて管理したい人
家計簿と事業の帳簿を連携させるなら、マネーフォワードがおすすめです。理由は、マネーフォワードには家計簿専用のソフト・アプリがあるためです。
freeeには家計簿がなく、他社ソフト・アプリとの連携も終了しているため、この点でマネーフォワードが便利といえます。
マネーフォワードの家計簿ソフト・アプリとは
画像引用元:マネーフォワードME
マネーフォワードの家計簿は「マネーフォワードME」といいます。
家計簿 | マネーフォワードME |
会計ソフト | マネーフォワード クラウド確定申告 |
上記を連携させることで、個人事業主の家計管理・帳簿管理がしやすくなります。
家計簿と連携するメリットは?
これは、マネーフォワードの公式サイトが下の3点を挙げています。
1.マネーフォワード MEのIDがそのまま使える
2.マネーフォワード MEで連携した口座が取り込める
3.マネーフォワード MEで入力した情報が反映!
Q. 無料家計簿・お金の見える化アプリ 「マネーフォワード ME」との連携 | マネーフォワード
特に2つ目のメリットが大きなものです。この点を説明していきます。
家計簿で登録した連携先を、事業用で登録しなくていい
家計簿のMEで登録した連携先は、事業用の「クラウド確定申告」でも反映されます。つまり、2回登録しなくていいということです。
実際の画面を見てみましょう。まず家計簿の方です。クリックで拡大します。↓
これは友人に提供してもらったものです。僕でないことは「ハンダゼイムショ」という文字でわかるかと思います。愛知県の半田税務署のことです。
上の画像の左下に「三菱UFJ銀行・ゆうちょ銀行」の文字が見えるかと思います。これが友人の連携している口座です。
そして、家計簿で連携すると、事業用(クラウド確定申告)の方でも、下のようにすでに連携されているのです(クリックで拡大)。
画像引用元:登録済一覧(アカウントのある人は、ご自身の該当ページに行きます)
この連携を、携帯や電子マネー、カフェのカードなどあらゆるものとできます。
連携を共有できると、どれだけ楽なのか
これは非常に楽です。理由は、下のようにあらゆる種類のサービスを連携できるためです。
- 銀行
- クレジットカード
- 通販
- 携帯電話
- 電子マネー
- 年金
- 株・証券
- FX・仮想通貨
たとえば「通販」だけでも、下の3つのアカウントは使っている人が多いでしょう。
- Amazon.co.jp
- 楽天市場(my Rakuten)
- Yahoo!ショッピング
ヤフーが他のものに変わることが多いかもしれませんが、誰でも3つ程度の通販サイトは使っているはずです。特に物販をやっていたら、3つどころではないでしょう。
クレジットカードと銀行はほぼすべて連携しています。カードについては「マニアでも知らない」というようなマイナーなカードまで連携しています。
携帯の連携
携帯は、au・SoftBank・ドコモの大手3代キャリアは当然連携できます。それ以外で下の会社も連携可能です。
- 楽天モバイル
- UQ mobile
- Y!mobile
- LINEモバイル
- IIJmio
- BIGLOBEモバイル
- FREETEL
クラウドで家計簿をつける人はマネーリテラシーが高いものです。そのため、携帯も格安SIM&格安スマホに切り替えているという人が多いでしょう。
そうした人でも、上記の会社と連携できるということです(おそらくほとんどの人は上記の会社のどこかを使っているでしょう)。
電子マネーの連携
電子マネーについても、大量に連携しています。まず、下のように主だったものは全て連携可能です。
- Suica(スイカ)
- nanaco(ナナコ)
- 楽天Edy(エディ)
- WAON(ワオン)
- PiTaPa(ピタパ)
- LINE Pay(ラインペイ)
- Ponta(ポンタ)
- ICOCA(イコカ)
- PASMO(モバイル)
- au WALLET
他にも、マイナーなものまで含めて約60種類ほど対応しています。たとえば、生鮮館やまひこ(hikoべえカード)などもあります。
出典:ドトール バリューカード
カフェの電子マネーでも、下のようにスターバックス以外の大手のものが揃っています。
- ドトールバリューカード
- タリーズカード
- カフェ・ド・クリエカード
- ミスタードーナツカード
特にフリーランスだと、カフェでノマドをしている人も多いでしょう。その支出の連携もしやすくなります。
このように、家計を100%管理するには「あらゆるサービスに連携する」のが有効ですが、その連携を「家計簿と事業用で、共有できる」ということです(マネーフォワードなら)。
それぞれ別々に連携作業をしなくていいということですね。電子マネーまで入れると、おそらく大部分の人が「連携20種類」は超えるでしょう。その作業を省略できる(個人か事業の片方だけで済む)というのは、マネーフォワードの強みです。
freeeには家計簿ソフトがない
一方、freeeには家計簿ソフトがありません。昔は下のようにReceReco(レシレコ)というサービスと連携していました。
【参考】家計簿アプリ「ReceReco(レシレコ)」と連携開始。~スマートフォンでレシートを撮影するだけで、簡単に自動で会計処理~ | freee
しかし、レシレコは2017年3月末でサービスを終了しています。
Dr.Wallet(ドクターウォレット)とも連携していたが…
出典:Dr.Wallet
freeeは以前、Dr.Walletという家計簿アプリとも連携していました。↓
【参考】freeeが青色申告サポートを開始、「Dr.Wallet」との連携も | ITmedia
しかし、今は連携していません。理由は、Dr.Walletの機能をfreeeのアプリでも提供できるようになったためです。つまり「連携が不要になった」といえます。
Dr.Walletの機能は「レシートを撮影してデータ化する」ものです。これは今、freeeの「普通のアプリ」でできるのです。
上のページに下のように書かれています。
レシートや領収書は画像をアップロードするだけ&取引明細も自動データ化!
このような機能があるため、すでにDr.Walletは要らないのです。このような理由でDr.Walletとの連携もなくなったため、freeeには今「連携の家計簿アプリもない」わけです。
「freeeを家計簿代わりに使う」は、プロの技
「freee 家計簿」と検索すると「freeeを家計簿として使う」という内容の記事がいくつか登場します。
【参考】freeeで家計簿 | 安田亮 公認会計士・税理士事務所
しかし、これらは公認会計士・税理士・ファイナンシャルプランナーなどのプロの方々が、半ば実験としてやられているものです。そのため、一般人では「freeeを家計簿に使う」というのは難しいでしょう。
大量の仕訳を一括登録したい人
マネーフォワードの仕訳登録は、1回で最大50件まで一括でできます。この機能は下のような人にとって便利です。
- 自動仕訳をしにくい「変則的な仕訳」が多くある
- 普通の仕訳でも、毎日新しいものが大量に来る
- 仕訳の量や内容は普通だが、月に1回などまとめて作業する
上記のようなケースでは一括登録ができると便利です。マネーフォワードの一括編集の画面は下のようなものです。
画像引用元:「一括編集」機能の使い方 | マネーフォワードクラウドサポート(クリックで拡大)
バラバラで登録することとの違いは?
クラウドソフトは「毎回操作した後、反映までにタイムラグがある」ものです。それほど長いものではなく、0.5秒~1秒程度です。
ただ、その待ち時間が連続すると時間がかかるというより集中力が途切れるものです。そのため、1回操作したらまたなくていい(放置しておいていい)一括登録が便利ということです。
他社ソフトから乗り換えたい人
他社の会計ソフトから乗り換えたい人には、マネーフォワードがおすすめです。理由は下のとおりです。
それぞれ詳しく説明していきます。
主なソフトすべてからの乗り換えが簡単
マネーフォワードでは、下の画像のような他社ソフトからデータの移行ができます(画像はクリックで拡大)。
文字で書き出すと下のとおりです。主だった国内のソフトはすべて対応しています。下記はそれぞれの公式サイトにジャンプします。
【参考】他社ソフトデータの移行(アカウントがあれば閲覧できます)
このように乗り換えが簡単にできるため、他社ソフトから乗り換えたい人にはマネーフォワードが便利です。
マネーフォワードを辞めるときの乗り換えも簡単
マネーフォワードをやめて「他社のソフトに切り替える」ときの乗り換えも、作業しやすいのがマネーフォワードの魅力です。他社に切り替えるときは、マネーフォワードのデータを外に書き出します。
この作業が「エクスポート」です。マネーフォワードでは、下のソフトへのエクスポートが簡単にできるようになっています。
(それぞれのエクスポートの解説ページに飛びます)
すべてを一覧にできるページは下のものです。
【参考】他社ソフトで仕訳データを利用(エクスポート・インポート)| マネーフォワード
freeeの対応は、マネーフォワードの3分の1程度
一方、freeeで乗り換えができる他社ソフトは、下の3つです(それぞれの乗り換え解説ページにジャンプします)。
対応ソフトが上記であることは、下のページでわかります。
その他のソフトについてはCSVファイルで移行することになります。下のページで「汎用形式」と書かれているのはCSVのことです。
【参考】その他の会計ソフトから仕訳データを移行する | freee
CSVでの移行はわかりやすく言うと「手作業」であり、直接移行するのに比べるとやや難しくなります。
(CSVはエクセルでも書き出せるファイルです。CSVで移すのは「エクセルから移行するのと似ている」と言ってもいいでしょう)
freeeはサポートデスクに乗り換えを代行してもらえる(1期分のみ)
freeeでは、サポートデスクに乗り換え作業を代行してもらうこともできます。
- 最大1期分
- 1回のみ
- 個人プレミアプランのみ対象
という条件ですが、上記に該当すれば無料で依頼できます。
【参考】サポートデスクにデータ移行を依頼する | freee
freeeがおすすめな人
下のような人には、マネーフォワードよりfreeeがおすすめです。
それぞれ詳しく解説していきます。
会計を完全に自動化したい人
会計を完全に自動化したいなら、freeeがおすすめです。理由は、仕訳だけでなく「登録」も自動でしてくれるためです。
自動仕訳はマネーフォワードにもあります。しかし、freeeは自動仕訳だけでなく「自動登録」もできるのが強みです。
自動仕訳とは
収支が発生したとき、その勘定科目を自動で設定してくれるものです。たとえば、SoftBankからの引き落としがあったら「通信費」と自動で分類(仕訳)されます。
自動登録とは
-
自動登録は「自動仕訳の続きの作業」も自動化するものです。自動仕訳をした後は、その仕訳が正しいか確認して「登録」ボタンを押す必要があります。
- 収支が発生する
- freeeがデータを自動取得する(口座・クレジットから)
- freeeがそのデータを自動で仕訳する
- 勝手に登録する(自動登録)
- また次の収支が発生する
- またfreeeが全部自動でやる
- 報酬データ・キャッシュフローを、
- 自動取得し、自動仕訳してくれる
- 報酬確定時
- キャンセル時
- ほっともっと
- アトリエはるか
- TOKYO MAIN DINING(シダックス)
- 株式投資
- 不動産投資
- 先物取引
- FX(外国為替証拠金取引)
- 仮想通貨投資
- 株式の譲渡所得
- 配当所得
- 先物取引・FXに係る雑所得等
- 不動産の譲渡所得
- 山林所得
- 株の売却
- 株の配当
- 先物・FXの売却
- 不動産の売却
- 山林の売却
- ライター・編集者
- 翻訳家
- デザイナー
- イラストレーター
- プログラマー
- freeeも昔はパッケージ版があった
- しかし、今はない
- やよいの白色申告オンライン
- やよいの青色申告オンライン
それで初めて仕訳が確定され、帳簿に記載されるのです。つまり登録は手動というのが通常です(マネーフォワードでも他のソフトでも)。
しかし、freeeはこれすら自動にしてしまいます。つまり「機械が勝手に登録ボタンを押している」わけです。
もちろん、勝手に登録される(自動登録される)内容は、事前に自分で設定しておきます。たとえばすべての収支について自動登録を設定していたら、もう何もやることがないのです。
という仕組みです。自動仕訳・自動登録の精度さえしっかりしていれば、あなたがやる作業はもうほとんどないわけです。
どこまで自動登録できるのか
これは個人差がありますが、東京都北区「林義章税理士事務所」様のブログ記事が、非常に参考になります。同事務所の税理士の先生がアマゾンで購入された商品を、自動でfreeeに取り込んだ画像が見られます。↓
※「知られて困ることはなかったので、加工するのはやめました。」と書かれていることと、非常に有益な情報であるため、ご紹介させていただきます。
自動取得した後については、下のように書かれています。
学習機能もありますので、同じ商品を2回以上購入する場合には、2回目以降はAIが自動仕訳をしてくれます。
日常的に備品を購入されている税理士さんから見て、自動仕訳の精度が問題ないということです。ということは、そのまま自動登録まで許可しても大丈夫といえます。
※これは「上の税理士さんと同じような仕訳レベルの買い物をされている場合」です。もっと変則的なものを多く買う方の場合、完全自動化は難しいかもしれません)
スマホ中心で経理をしたい人
スマートフォン中心で経理をしたい人にはfreeeがおすすめです。理由は他社アプリとの連携が圧倒的に多いためです。
freeeのアプリは下の画像のように、自社・他社のアプリと多数連携しています。
まず、会計系で利用者の多いアプリでは、下のようなものと連携しています。
その他の会計系アプリでも、下のように多くのものと連携しています。
さらに他社ではなく、freee株式会社が提供しているアプリでは、下のものと連携できます。自社アプリとはいえ連携できるアプリが多いほど、それぞれのアプリの利用者にとって便利になります。
先に紹介したLINE入出金通知・チャットワーク入出金通知なども、freee株式会社が提供しているアプリです。
「人事労務freee」の連携アプリ
freeeとマネーフォワードを比較する方の中には、従業員を複数抱える事業者さんもいるでしょう。経営者の方もいれば、バックオフィスの担当者の方のこともあるかと思います。
どちらにしても、その場合は「人事労務freee」と連携できるアプリも気になるでしょう。多数のアプリがありますが、まず名前に「人事労務freee」と入るものでは、以下の5つがあります。
それ以外では、以下のアプリと連携しています。
特にGSuite(Google)や、Office365(マイクロソフト)は便利と感じる人が多いでしょう。
マネーフォワードのアプリは閲覧専用
マネーフォワードにも下の画像のようなアプリがあります。
出典:マネーフォワードクラウド会計・確定申告分析アプリ | Google Play
上のリンク先に「本アプリは分析、データ照会専用アプリです。」と書かれている通り、これは閲覧専用のアプリです。仕訳などの作業をアプリですることはできません。
freeeは作業もできるので、この点でアプリはfreeeが優れているといえます。
マネーフォワードのその他のアプリ
マネーフォワードは上のアプリの他にも、下のようなものを提供しています。
特に出先で発生した経費をスマホで記録できる「クラウド経費・領収書」は便利といえます。また、家計簿も序盤で説明したとおり、事業と連携させたい人には便利です。
マネーフォワードのアプリ版は、金融機関との連携が便利
マネーフォワードのアプリも「金融機関アプリとの連携」については、freeeより有利です。下のように、個別の金融機関との連携アプリを出しています。
(JAバンク・住信SBIネット銀行以外はすべて「北から順番」に並べています。また名前の「マネーフォワード for」の部分はすべて同じです。銀行名だけ違います)
最後のYMFGとは「山口銀行・もみじ銀行・北九州銀行」のことです。
上記の金融機関を使っている人であれば、アプリでもマネーフォワードが便利という可能性があります。これは「その金融機関の入出金がどれだけあるか」にもよるため、最終的には人によるものです。
(上記の金融機関を使っていても、入出金が全然ない人なら関係はないといえます)
かわいい画面で作業したい人(女性など)
特に女性の間で「freeeの方が画面がかわいい」という評価がしばしば見られます。たとえば以下の女性のツイートなどです。
マネーフォワード確定申告3年目、今年からe-taxも利用して申請完了??
マネーフォワード、機能に何も不満はないんだけど、なんか殺風景というか…
freeeのほうがなんとなくカワイイから、来年度から乗り換えようかな…
見た目でモチベーション上がるかな???
— ななみ@森と街のあいだに (@nanami_40010) February 19, 2020
freeeの画面は、確かに下のような感じでかわいいです。
一方、マネーフォワードの画面は下のような感じです。
上の画像は僕の友人に提供してもらったもので「一番最初の画面は、もう少しおしゃれだったかもしれない」とのことです。
ちなみに、freeeの方は操作を始めると下のような画面になります。
マネーフォワードの操作画面は下のとおりです。
操作する部分だけ比べると、デザインはほとんど変わりません。むしろ、マネーフォワードの方がおしゃれではないかというくらいです(比べる画面にもよりますが)。
ただ、freeeは操作画面の下にイラストが添えてあるため、かわいく見えます。この点では、見た目には確かに違いがあるといえるでしょう。
後は「それがどこまで重要か」ということです。ちなみに、2016年時点では「デザインがまったく変わらない」という評価もありました。↓
マネーフォワードクラウド会計とfreeeのトップページのUIがあまりにも似すぎていてもうノリで決めるしか無い印象。友人がMFいるのでそっちにしようかくらいの感じ。
— 吉見 晋平@アバロン株式会社 (@shimpei_0514) January 1, 2016
これは、別途紹介する裁判にもなったほどなので、当時はほとんど同じだったのかもしれません(訴訟の後で、freeeのデザインが大幅に変わった可能性があります)。
【ジャンル別】マネーフォワードがおすすめな人
仕事のジャンル別に、マネーフォワードがおすすめな人をまとめると下のとおりです。
ジャンル | 使用サービス |
---|---|
アフィリエイター | A8.net・もしも利用者 |
クラウドソーシング利用者 | ランサーズ・クラウドワークス |
店舗経営者 | (Uレジ・POS・○○レジを使う人) |
それぞれ詳しく説明していきます。
アフィリエイター(A8.net・もしも利用者)
下の2つのASPは、マネーフォワードで直接連携できます。そのため、これらのASPを使っているアフィリエイターの方には、マネーフォワードをおすすめします。
連携の詳細や、連携できると何がいいのかを説明していきます。
A8.netとの連携
マネーフォワードとA8.netの連携内容は下の記述でわかります。
アフィリエイト報酬データやキャッシュフロー等を自動取得することが可能となります。自動取得したデータは、その内容に基づき自動で仕訳され、(後略)
株式会社ファンコミュニケーションズと株式会社マネーフォワードが提携 ~ | PR TIMES
ということです。これの何がいいのかを説明します。
報酬確定時・キャンセル時の記帳が楽になる
連携によって楽になるのは、下の2つの記帳です。
逆に連携してもしなくても変わらないのは「振り込み時」です。これは、銀行と連携していればそちらで自動取得できるためです。
売掛金・マイナス処理の記帳を自動でしてくれる
アフィリエイトで報酬が確定したときは「売掛金」として記帳します。たとえば、A8.netで4月30日に5万円の報酬が確定した場合、下のとおりです。
日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
---|---|---|---|---|---|
4月30日 | 売掛金 | 50,000 | 売上 | 50,000 | ファンコミュニケーション |
そして、これが翌々月の15日(6月15日)に支払われた場合、下のように記帳します。
日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
---|---|---|---|---|---|
6月15日 | 預金 | 50,000 | 売掛金 | 50,000 | ファンコミュニケーション |
【参考】アフィリエイト報酬(売上)は絶対に実現主義で仕訳 | FPウェブシュフ(中川勉社会保険労務士事務所)
この記帳を、マネーフォワードでA8.netと連携していれば、自動でやってもらえるということです。報酬がキャンセルされた場合も、上とは逆のマイナス処理を、同じように行います。
もしもアフィリエイト
マネーフォワードではもしもアフィリエイトも、A8.netと同様の連携をできます。これは下の記事でもわかります。
【参考】国内最大級のドロップシッピングサービスを運営する株式会社もしもとマネーフォワードが提携 | PR TIMES
タイトルは「もしもドロップシッピング」のみに触れていますが、アフィリエイトの方も対象です。
クラウドソーシング利用者(ランサーズ・クラウドワークス)
ランサーズ・クラウドワークスを利用している人には、マネーフォワードがおすすめです。どちらも発注者側・受注者側(クライアント側・フリーランサー側)の両方で便利です。
ランサーズとの連携
マネーフォワードでは、ランサーズの報酬や支出を自動取得できます。そして、そのデータを自動仕訳してくれます。
実は、これは受注者のランサー・ワーカーさんの側では、特別便利とはいえません。というのは、受注者さんで入金が頻繁にある人は少ないためです。
発注者は出金(支払い)が多い
逆に発注者さんは出金が多くなります。これも個人差が大きいですが、ランサーズ・クラウドワークスでがんがん発注している方の場合、支払いが多いでしょう。
その支払いは、クレジットカードとの連携でも「外注費」として自動仕訳されます。この点では、わざわざランサーズ・クラウドワークスと直接連携する必要はありません。
何が変わるのか
僕も今テスト中ですが、おそらく「仮払い」が変わります。カードの明細を取得する場合、仮払いと本払いの違いをカードもマネーフォワードも区別できません。
しかし、ランサーズ・クラウドワークスと連携していれば、区別されるはずです。仮払いは下記のとおり「仮払金」として自動仕訳されるはずです。
仮払金とは、金銭等の支出はあったが取引の内容が明らかでない場合に一時的に処理する勘定科目である。後日、勘定科目や金額が確定した段階で振替処理をする。
仮払金 | 三輪税理士事務所
なお、ランサーズとマネーフォワードの連携については下の記事で詳細がわかります。
【参考】ランサーズ株式会社と株式会社マネーフォワードが提携 | PR TIMES
freeeとランサーズの連携はないのか?
freeeはランサーズと「フリーランス協会」を設立する形で、連携しています。ただ、データの自動取得については、現状ではまだありません。
【参考】freee、ランサーズらと共同で『フリーランス協会』設立を支援 |VENTURE TIMES
なお、フリーランスの確定申告については下の記事で詳しく紹介しています。
クラウドワークス
マネーフォワードは、クラウドワークスと連携し、データの自動取得・自動仕訳をできます。詳しい説明は下の公式ページに書かれています。
【参考】クラウドワークス登録案内ページ | マネーフォワード
freeeはデータの連携をしていないだけでなく、それ以外の連携もマネーフォワードより弱い状態です。たとえば、マネーフォワードは下の画像のように、クラウドワークスの「提携企業によるサポート」に含まれています。
しかし、freeeの方はこのサポートに含まれていません。freeeはクラウドワークスの発注者としてのアカウントを持っているので、この点では提携しているのですが、マネーフォワードの連携の方が強いといえます。
(ランサーズ・クラウドワークスも含めたクラウドソーシング全般については、下の記事でも詳しく解説しています)
店舗経営者(Uレジ・POS・○○レジを使う人)
店舗を経営している場合、レジ・POSと会計ソフトを連携させると非常に便利です。そして、連携できるレジ・POSに関してはマネーフォワードが有利です。
これは、それぞれが連携しているレジ・POSを一覧にして比較するとわかります。
両方連携 | Airレジ・ユビレジ・スマレジ・楽天ペイ・POS+・Uレジ |
マネーフォワードだけ | NECモバイルPOS・POSCO・EC-Orange POS・ラクレジ |
freeeだけ | レジキャッチプレミアム・Green POS |
このうち、freeeだけが対応している2種類は、サービスがほぼ終了しているものです。また、Uレジについては下のような違いがあります。
マネーフォワード | 4種類と連携できることがわかっている |
freee | UレジFOODだけかもしれない |
これらの点を総合すると「マネーフォワードが有利」ということです。以下、それぞれ詳しく説明していきます。
マネーフォワードもfreeeも連携しているレジ・POS
まず、マネーフォワードもfreeeも両方連携しているレジは下のとおりです。
Uレジについては、マネーフォワードの方では、下のように4種類それぞれと連携していることがわかります(メニュー画面より)。
freeeについては、どの種類に対応しているかまでは書かれていません。下の公式ページでは、USEN Register(Uレジ)という文字からリンクして、UレジFOODのページにジャンプします。
【参考】USEN Register(Uレジ)- 売上データを取り込む | freee
上のページからリンクしている「USEN Register」のページは下のものです(見てのとおりUレジFOODのページです)。
出典:UレジFOOD
「FOODが一番わかりやすいからリンクしている」という可能性も、もちろんあるでしょう。しかし、逆に「FOODだけに対応している」という可能性もあります。
マネーフォワードだけが連携しているもの
freeeは連携しておらず、マネーフォワードだけが連携しているレジ・POSは下の4種類です。
最後のラクレジ(NTT東日本)については、2019年4月でサービスが終了しています。過去データと連携するのには便利ですが、今後は重要性が薄れるでしょう。
重要なのは他のレジで、特にNECモバイルPOSは下のような大手・有名企業も使っているため、大きいといえます。
freeeだけが連携しているレジ・POS
マネーフォワードが連携しておらず、freeeだけが連携しているレジ・POSは下の2種類です。
ただ、リンク先を見ていただくとわかりますが、両方サービスとしてどの程度機能しているかわかりにくいのが実情です。どちらも商品のホームページがなく、数年前のリリース情報があるのみです。
GreenPOSは、下のfreeeの解説ページからのリンクもなくなっている(北國銀行のトップページに移動する)ため、おそらくサービスが終了していると思われます。
ただ、Green POSの運営会社だった株式会社エスキュービズムは、現在「ORANGE POS」を提供しており、コメ兵などの大企業が導入しています。
この移行後は、freeeとの連携がないということです(マネーフォワードは、ORANGE POSとも連携しています)。
マネーフォワードが連携しているレジ・POS一覧
ジャンル別に分けて一覧にすると下のとおりです。
Uレジ | UレジSTORE・UレジBEAUTY・UレジFOOD・UレジHEALTHCARE |
○○レジ | Airレジ・ユビレジ・ラクレジ・スマレジ・楽天ペイ |
POS系 | POS+・POSCO・NECモバイルPOS・EC-Orange POS |
freeeが連携しているレジ・POS一覧
こちらもジャンル別で一覧にすると、下のとおりです。
○○レジ | Airレジ・ユビレジ・スマレジ・USEN Register(Uレジ) |
POS系 | POS+(ポスタス)・Green POS |
その他 | 楽天ペイ・レジキャッチプレミアム |
自店のPOSレジと会計ソフトを連携させたい方は、この一覧も参考にしていただくといいでしょう。
【ジャンル別】freeeがおすすめな人
下のような人にはfreeeがおすすめです。
投資家 | 株式・不動産・FX・先物など |
林業経営者 | 山林所得がある人 |
それぞれ詳しく説明していきます。
投資家(株式・不動産・FX・先物など)
下のような投資をしている方には、freeeがおすすめです。専業でなくとも「投資収入があるならfreeeが便利」ということです。
これらの投資をしている場合にfreeeがおすすめといえる理由は下のとおりです。
それぞれの理由を解説していきます。なお、投資の中でもFXの税金や確定申告については、下の記事で詳しく紹介しています。
投資の確定申告では「第3表」の提出が必要
投資の利益や損失があった場合、確定申告では「第3表」を提出する必要があります。第3表とは下のようなものです。
画像引用元:[PDF] 申告書第三表(分離課税用)| 国税庁
見た目は普通の確定申告書(第1表・第2表)と似ていますが、中身は違います。
第3表を提出する必要がある人
下の所得がある人は、第3表を提出する必要があります。
わかりやすく書いていくと、下のとおりです。
上記のどれかをした人は、第3表の提出が必要になるということです。
freeeは第3表に対応している
freeeは第3表に対応しており、下のページで作成の手順が詳しく説明されています。
【参考】分離課税の所得についての申告を行う (第三表を作成する)| freee
たとえば「譲渡所得の内訳書」については、下のような画面で入力できます。
マネーフォワードは第3表に対応していない
マネーフォワードが第三表に対応していないことは、下の記述でわかります。
現状、確定申告書の第三表(分離課税)、第四表などについては対応がございません。
今後の検討・開発をお待ちいただければ幸いです。
確定申告書の第三表(分離課税)、第四表を入力したい | マネーフォワード
このため、第3表までまとめて作成できるという点では、freeeの方が便利といえます。実際、これを理由にマネーフォワードからfreeeへの乗り換えを検討されている方の口コミも見られます。
確定申告の第三表はマネーフォワードは非対応、freeeはあるっぽい。今年はマネーフォワードでやっているけど、来年はfreeeでやってみようかな。
— kaorumori (@kaorumori) February 18, 2020
マネーフォワードも、先の引用文によれば「今後の検討・開発」をしていくということなので、これから第3表にも対応する可能性があります。
林業経営者(山林所得がある人)
林業を営んでいると、山林所得が発生することがしばしばあります。山を売る「譲渡所得」ではなく「伐採した木を売る」などの所得です。
この山林所得の確定申告では「第3表」を提出します。普通の人が出す「第1表・第2表」も出しますが、第3表も出すということです。
山林(立木)を伐採し、お売りになった場合の山林所得の申告は、「申告書B第一表、第二表」及び「申告書第三表(分離課税用)」の申告書用紙で行います。
[PDF] 山林所得の申告のしかた(記載例)| 国税庁
freeeはこの第3表に対応しており、山林所得の申告についての説明も、公式サイトに書かれています。↓
下の「山林所得収支内訳書」という書類については、freeeでも別途e-Taxなどを使う必要があるかもしれません。公式サイトの記述では読み取れませんでしたが、国税庁の下記文書にリンクが貼られていたので、おそらく別途必要になると思われます。
このように「すべてfreeeだけで申告できる」わけではないものの、マネーフォワードよりは便利といえます。そのため、林業経営者の方には、freeeをおすすめします。
在宅ワーカー(または仕訳が少ない全職業)
在宅ワーカーで、下のような仕事をしている人にはfreeeが適しています。
理由は仕入れが少なく、すぐに全部自動化できるためです。電気代や携帯代など、毎月固定で支払うものだけなので、「自動登録が間違っていないか?」などのチェックもしなくていいのです。
実際、仕訳が少ない人でfreeeを使っている方の中には「1年間、ほとんど経理の作業をしなかった」という人もいます。上の一覧の職種で「取引先が1社~数社に限定されている」という場合は、そのくらい楽になることも多いでしょう。
(なお、在宅ワークについては下の記事で詳しく解説しています)
初心者にはどっちがおすすめ?経験別の比較
確定申告の経験別におすすめをまとめると、下のとおりです。完全初心者ならfreeeがおすすめです。
確定申告の経験がない | freee |
確定申告の経験がある | マネーフォワード |
それぞれ詳しく説明していきます。
確定申告の経験がない:freee
freeeは多くの専門家・経験者から「初心者向け」とされています。上の写真のフリーランスエンジニアの女性も、初めての確定申告を、お子さんを育てる合間に無事にできたと言われています(以下、引用)。
使ってみると操作がとてもわかりやすく、すぐに馴染むことができましたね。初めての確定申告も、freeeで無事終えることができました。
他の利用者の方の体験談は「1~5名」の事業所に絞って見ると、参考になるものが多いでしょう(副業・フリーランスの方の場合)。
確定申告の経験がある:マネーフォワード
マネーフォワードはfreeeと比較して、わずかに簿記の知識がある方がいいと言われます。これは、下のような専門家の記述でわかります。
MFクラウド会計は、簿記、会計の知識がある方にとっては、使いやすくお勧めです。
マネーフォワード(MFクラウド会計)| 相談無料!亀山敦志税理士事務所
上の記述を見ると「税理士さんだから、仕事を確保するためにそう言っているのでは?」と思うかもしれません。しかし、実はマネーフォワードの公式サイトでも、利用者の方がインタビューで同じことを言われているのです。
出典:簿記の知識がある方は最も使いやすい会計ソフトです | マネーフォワード
こちらの高島卓也さんという方は、九州最大の会計事務所「税理士法人アップパートナーズ」や、事業再生のコンサルタント会社などを経て独立された経理の専門家の方です。ダイヤモンド・オンラインなどでも多数の取材を受けています。
【参考】会計を変えて売上2倍に!従業員9人のキムチ店が変貌した理由 | ダイヤモンド・オンライン
このように経理の実力のある方が「知識のある人には一番使いやすい」と言われているので、この指摘は間違いないと言っていいでしょう。
知識は「わずかにあるだけ」でいい
ここまでの説明だと「簿記の知識がないとマネーフォワードは使えない」と思ってしまうかもしれません。しかし、下の記述で「知識はそれほどなくていい」ということもわかります。
簿記の知識がそれほどなくても自動仕訳が可能である。
MFクラウド・マネーフォワード対応税理士 | 宮川公認会計士事務所
「自動仕訳が」と書かれているので、自動仕訳に任せれば、自分は簿記がわからなくても大丈夫という意味にも取れるでしょう。実際、一般的な経費や収入であれば、マネーフォワードは的確に自動仕訳をしてくれます。
何にしても、ここまでの内容をまとめると、確定申告(青色申告)の経験がある人なら、マネーフォワードは十分使えるといえるでしょう。
マネーフォワード・freeeの料金を比較
料金については「大体同じで、freeeが少し安い」というのが結論です。有料プランの最安値をまとめると、下のとおりです。
個人事業主用 | MF…980円~/freee…817円~ |
法人・会社用 | MF…2,980円~/freee…1,980円~ |
それぞれ詳しく解説していきます。
個人事業主用:MF…980円~/freee…817円~
個人事業主用でも、マネーフォワードとfreeeのそれぞれで、複数のプランがあります。
それぞれのプランごとの料金を紹介します。
マネーフォワード
個人事業主向けのマネーフォワード(クラウド確定申告)の料金は、下のとおりです。
プラン | 月額(1年契約) | 年額(1年契約) | 月額(単月契約) |
---|---|---|---|
パーソナルライト | 980円 | 11,760円 | 1,280円 |
パーソナル | 1,980円 | 23,760円 | 2,480円 |
パーソナルプラス | 2,980円 | 35,760円 | ― |
最初の1カ月は無料トライアルを利用できるため、まずは無料で試していただくのがおすすめです。
freee
freeeは2020年5月1日から料金が改定されます。ここでは、改定前後の両方の料金をまとめます。
改定前
2020年4月30日までは、下のようにマネーフォワードよりやや安い料金になっています。
プラン | 月額(1年契約) | 年額(1年契約) | 月額(単月契約) |
---|---|---|---|
スターター | 817円 | 9,800円 | 980円 |
スタンダード | 1,650円 | 19,800円 | 1,980円 |
プレミアム | 3,317円 | 39,800円 | ― |
【参考】会計freeeのプランの種類・料金(個人事業主向けプラン)| freee
改定後
2020年5月1日からは、下のようにやや値上がりします。
プラン | 月額(1年契約) | 年額(1年契約) | 月額(単月契約) |
---|---|---|---|
スターター | 980円 | 11,760円 | 1,180円 |
スタンダード | 1,980円 | 23,760円 | 2,380円 |
プレミアム | 3,317円 | 39,800円 | 3,600円 |
法人・会社用:MF…2,980円~/freee…1,980円~
法人・会社用のプランはそれぞれ下記の名称になっています。
マネーフォワード | クラウド会計 |
freee | 会計freee・法人向けプラン |
それぞれの料金を解説していきます。
マネーフォワード
マネーフォワードの料金は、プランごとに下のようになっています。
プラン | 月額(1年契約) | 年額(1年契約) | 月額(単月契約) |
---|---|---|---|
スモールビジネス | 2,980円 | 35,760円 | 3,980円 |
ビジネス | 4,980円 | 59,760円 | 5,980円 |
エンタープライズ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
freee
会計freeeの法人向けプランの料金は下のとおりです。
プラン | 月額(1年契約) | 年額(1年契約) | 月額(単月契約) |
---|---|---|---|
ミニマム | 1,980円 | 23,760円 | 2,380円 |
ベーシック | 3,980円 | 47,760円 | 4,780円 |
プロフェッショナル | 39,800円 | 477,600円 | 47,760円 |
エンタープライズ | 要問合せ | 要問合せ | 要問合せ |
法人の方は、値上げをしたタイミングが2020年の2月3日です。↓
【参考】会計freee 法人事業所向けプラン内容変更について(2020年2月より改定)
そのため、個人用と違い「改定後」の料金はありません。
マネーフォワードとfreeeを比較する評判・口コミ
マネーフォワードとfreeeの比較では「人々はどう言っているか」という評判も気になるでしょう。Twitterから参考になるものを紹介させていただくと、以下の3つのツイートが挙げられます。
それぞれ補足を加えつつ、紹介させていただきます。
特許訴訟でマネーフォワードがfreeeに勝訴した
17日上場のfreee佐々木社長もなかなかのクソなんでセカンダリー1500割れで待つ( ???? )
マネーフォワードがfreeeに勝訴–会計ソフト機能の特許訴訟で https://t.co/ohhivWC6WW @cnet_japanから
— SPARX??? (@SPARXHIGH) December 10, 2019
ツイートは文面のとおり「マネーフォワード寄り」であるため、あえて反対側の記事(freee側の主張のインタビュー)を紹介させていただきます。↓
【参考】マネーフォワード勝訴に対してfreeeは何を思うのか–佐々木代表に聞く | CNET Japan
「裁判で敗訴した」というと、日本人にとっては少々イメージが悪いかもしれません。しかし、freeeがこの後で東証に上場していることも見逃せません。
【参考】「freee」大型上場、海外投資家が殺到した理由(msnマネー)
東証の上場審査は極めて厳格ですが、それをパスしたということは「組織としての問題はない」ということだといえます。
MFは値上げしたので今後顧客にはfreeeを勧めるかも
マネーフォワードクラウドが料金改定ですが、フリーランスや小規模法人は会計だけで十分な場合が多くほとんど値上げですね。今回のような値上げの方法はあまり好まれそうにないような。機能改善のスピードも今のところfreeeの方が早い…今後お客様へはfreeeをお勧めする機会が増えそうです。
— 税理士 比留間一貴 | KazukiHiruma (@hirukazu1982) April 2, 2019
マネーフォワードは過去に、確定申告に関わるソフトのみで6回料金やプランの変更をしています。これは当サイトの下記ページの「過去に何度か値上げ・プラン変更があった」の段落で解説しています。
レスポンスや給与明細の見やすさでマネーフォワードが良さそう
会計freee、人事労務freee、レスポンスが遅すぎるし、給与明細書は見づらい、、、
来期から使うマネーフォワードに期待— kanasakai (@kanasakai1) March 27, 2020
レスポンスというのは、おそらく「クラウド上での反応速度」でしょう。これはGoogleのドキュメントやスプレッドシートでもたまに起こることですが「反応が遅い」ことがあります。
(Windowsのワードやエクセルも、クラウドに保存しようとすると遅いことが多いですよね)
これについては、正直どちらの接続がスムーズかわかりません。接続するときのネット環境や、使い方にもよるためです。
まったく同じ条件での比較対象実験を、それなりの時間&さまざまな条件でやる必要があります。ただ、ツイート主さんはかなりバックオフィス業務に強い方と思われるため、ツイートの内容には一定の信頼性があります。
弥生をマネーフォワード・freeeと比較して何がいい?
日本の三大会計ソフトには、マネーフォワード・freeeと並んで弥生も入ります。マネーフォワードとfreeeを比較するなら「弥生と何が違うのか」という点も重要でしょう。
弥生がマネーフォワード・freeeより優れている点は、下のとおりです(以下の点以外では、全体的にMF・freeeをおすすめします)。
弥生の確定申告ソフトについては、下の記事でも詳しく紹介しています。
また、参考までに三者をまとめて評価されている女性のツイートも紹介させていただきます。こちらの女性は、三者の中でfreeeをおすすめされています(やはり、女性にはfreeeが人気なのでしょうか)。
【クラウド会計使ってる?】
◆弥生会計
◆freee会計
◆マネーフォワード個人事業主はいかに時短で生きることが大事。
クラウド会計はおすすめ。
私はfreee会計を使用してます。
使用の感想はまたのちほどのせますね。#個人事業主 #共感したらRT #相互フォロー— ともママ@猿でもわかるウェブアドバイザー講師l出版サポート&動画編集 (@tomomamateacher) March 20, 2020
電話サポートが一番充実している
電話サポートに関しては、マネーフォワード・freeeより弥生が断然充実しています。これは、オペレーターさんの座席数が748という、業界最大の数字でもわかります。
弥生は歴史の長いソフトで、しかもパッケージ版がかなりの割合を占めています。つまり、年齢層が高く、パソコンやクラウドが苦手という方が多いのです。
そのため、電話サポートのニーズが高く、その方面が充実しています。逆に電話サポートが必要ない人にとっては、余計なコストを払うことになるわけです。
パソコンに強い人 | freee・マネーフォワードを使う |
パソコンが苦手な人 | 弥生を使う |
上記のように考えるといいでしょう。
クラウドでないパッケージ版(ソフト版)もある
出典:弥生会計 20 スタンダード・パッケージ版 | amazon.co.jp
弥生はクラウドだけでなく、パッケージ版も提供しているのが特徴です。要点をまとめると下のとおりです。
それぞれ詳しく説明していきます。
弥生シリーズのパッケージ版
弥生会計の各種ソフトには、クラウド版でないパッケージ版(ソフト版)もあります。これは下の記述でわかります。
「パッケージ版」は、プログラムのDVD-ROMやその他のご案内が同梱された製品(パッケージ)をご提供します。地域によりお手元に届くまでに数日かかる場合があります。
「パッケージ版」と「ダウンロード版」の違いは何でしょうか | 弥生
太字の記述で「DVD-ROMや説明書が入った箱」とわかります。アマゾンの販売ページで、下の画像のように大量に売られています。モデルさんが同じものは、すべてパッケージ版です。
マネーフォワードも一時期パッケージ版があった
マネーフォワードにも一時期パッケージ版がありました。下の画像のようなボックスで、ベッキーがイメージキャラクターでした。
出典:クラウド型会計ソフト「マネーフォワード」、パッケージ販売を開始 | クラウドWatch(インプレス)
上の商品の翌年(2015年)には、やはりベッキーで下のような新バージョンを販売しています。
現在のamazonで売られているマネーフォワードの商品は下の2つのみです。どちらも「オンラインコード版」なので、番号だけゲットして、クラウドで使う普通のマネーフォワードということです。
freeeも一時期パッケージ版を販売していた
実は、freeeも一時期パッケージ版(ソフト版)をAmazonで販売していました。公式サイトの下のプレスリリースでわかります。
【参考】全自動のクラウド会計ソフト「freee(フリー)」、パッケージ版を本日よりAmazonにて販売開始。| freee
しかし、これは2013年3月時点のニュースであり、現在は販売を終了しています。上のページに貼られている2つの商品(パッケージ版)へのリンクも、それぞれ下のように置き換わっています。
個人事業主版パッケージ | 初心者でも簡単にできる確定申告の本(amazon) |
法人版パッケージ | 同じ商品だが、取り扱いなし(amazon) |
今アマゾンで販売されているのは下の商品のみです。
【参考】会計freee 個人事業主向け スタータープラン | オンラインコード版(amazon)
これは普通のfreee(クラウド版)のコードのみを販売するというものです。「使用権の販売」のようなイメージですね。
クラウドの商品であるということは下の画像でわかります。同じ商品で別の画像を選択した画面です。
これらのデータから、
ということがわかります。
完全無料プランでも一応確定申告ができる
弥生は、白色・青色で下の2種類があります。
このうち、白色の方は「ずっと無料」で使えます。確定申告をする機能まで含めて、すべて無料です。
青色の方は「1年目のみ無料」です。1年目の経理・確定申告までは無料でできます。2年目からお金を払うかどうかは、その1年間の使い心地で決める、というやり方がいいでしょう。
弥生を使って無料でできることについては、当サイトの弥生紹介ページの「弥生の確定申告を無料で使うときのポイント」の段落で詳しく解説しています。
マネーフォワードとfreeeの比較・まとめ
簡単に一言でまとめると、freeeは入門~中級向け・マネーフォワードは初級~上級向けとなります。最終的には、記事中で紹介してきた「こういう人にはこちらがおすすめ」という特徴で、選ぶのがいいでしょう。
操作のしやすさについては、感じ方の個人差もあります。実際に使ってみて初めてわかることが多いので、どちらも無料トライアルを一度試してみるのがいいでしょう。
マネーフォワードもfreeeも下記の公式サイトから無料プランに申し込みができます。実際に試してみて、使いやすいと感じた方を使っていただくのがいいでしょう。
なお、最後に補足するとマネーフォワードやfreeeでできることはあくまで「正しい記帳」だけです。節税については別に勉強する必要があります。
自営業者であれば、利益570万円前後までは、誰でも合法かつ国が歓迎している方法で非課税にできます。詳しい内容は下の記事で詳しく解説します。