「無料のプログラミングスクールってどこがおすすめ?評判悪そうだけど何が悪いの?」
「有料のスクールは高いから行きたくない!お金をかけずにエンジニアになる方法はない?」
この記事ではこういった疑問に答えます。
受講生側が一切お金を払わずにプログラミングを学ぶことができる、無料プログラミングスクールが人気を集めています。
しかし結論からいうと、無料プログラミングスクールあまりおすすめ出来ません。
無料のプログラミングスクールを検討されている方は「何が問題なのか」「安価に転職する方法はないのか」など疑問がたくさんあるはず。
今回は無料のプログラミングスクールが闇深いと言われている理由、有料スクールとの違いから安価に転職する方法まで解説しています。
完全無料のプログラミングスクール3つを紹介!
完全無料で受講できるプログラミングスクールはこちらの3社です。
- プログラマカレッジ
- GEEK JOB
- 0円スクール
プログラマカレッジ
運営会社 | インターノウス株式会社 |
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設立年度 | 2005年 |
学べるスキル | HTML/CSS、JavaScript/jQuery、PHP、Java |
受講形式 | 通学型 |
受講期間 | 1~3ヶ月(だいたい3ヶ月が多い) |
プログラマカレッジは、実践的なカリキュラムとスキルを身につけられることが特徴的なプログラミングスクールです。
運営元のインターノウス株式会社は、自社でもWebサービスの受託開発を行っていたり、プログラミング学習サイトを運営しています。
プログラミング学習における知見も豊富にあるため、より実務で使える実践的なカリキュラムを受講することが可能です。
プログラマカレッジの強みは2つあります。
- 有給インターンに対応している
- 途中で辞めても違約金がかからない
プログラマカレッジでは、希望者に六本木ヒルズにオフィスを構える株式会社CROOZで有給インターンを経験することが可能です。
また通常であれば、無料のプログラミングスクールは途中で解約してしまうと数十万円分の違約金がかかってしまう仕組みになっています。
しかしプログラマカレッジでは、いつ辞めても違約金がかからないため、受講の心理的なハードルが低い点が強みです。
GEEK JOB
運営会社 | グルーヴ・ギア株式会社 |
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設立年度 | 2008年 |
学べるスキル | ・プログラマーコース・・・HTML/CSS、JavaScript/jQuery、PHP、Java、Rubyなど
・インフラコース・・・Apache、MySQL、Linuxなど |
受講形式 | 通学型 |
受講期間 | 1~3ヶ月(だいたい3ヶ月が多い) |
GEEK JOBは業界内でも1番有名な無料プログラミングスクールです。
最短1ヶ月から転職することができるため、すぐにエンジニアに転職して働きたい方にはおすすめです。
GEEK JOBを利用するメリットは2つです。
- 転職成功率97.8%
- インフラエンジニアコースも用意
無料でプログラミングを学ぶことができて、未経験からの転職成功率が約98%というのはすごい数値です。
また最短1ヶ月〜で転職できるスピード感も、GEEK JOBが無料スクールの中でも人気高い理由の1つです。
通常どのプログラミングスクールでもインフラコースが用意されていることは少ないです。
Webエンジニアだけでなく、インフラエンジニアへのキャリアパスを用意されているため、選択肢が他のスクールよりも多い点は大きなメリットです。
0円スクール
運営会社 | ブレーンナレッジシステムズ株式会社 |
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設立年度 | 2018年(創業1974年) |
学べるスキル | HTML/CSS、JavaScript/jQuery、Java、SQLなど |
受講形式 | 通学型 |
受講期間 | 2ヶ月半~3ヶ月(だいたい3ヶ月が多い) |
0円スクールは、完全無料でJavaだけに絞ったプログラミング学習カリキュラムを提供しています。
現役のエンジニアが作成したカリキュラムを利用することによって、より実践的なプログラミングを学ぶことが可能です。
0円スクールの強みは2つです。
- 案件数の多いJavaだけに絞ったカリキュラム
- 東京だけでなく全国各地の教室で受講できる
JavaはPHPやRubyと同じようなサーバーサイドの言語ですが、2020年現在は他の言語と比べて案件数が圧倒的に多いというメリットがあります。
需要の高いJavaだけに絞って学習させることで、より就職できる企業の幅を広げることによって就職率を上げることが可能です。
東京以外にも札幌・仙台・名古屋・大阪・福岡でもスクールを運営しているため、地方に住んでいても通いやすい環境が整っています。
無料でプログラミングスクールを運営できる理由は?
なんで無料でプログラミングスクールを運営することが出来るの?お金をもらわないで運営出来る理由があるのかな?
受講を検討している方の中には、このような疑問を抱いている方もいるはず。
冒頭でも伝えたように、無料のプログラミングスクールはあまり評判が良くありません。
評判が良くない理由の1つとしては、運営体制に問題があるという点です。
人材紹介料として報酬を得ている
通常有料のプログラミングスクールでは、受講生から受講料金としてお金を貰うことによって運営されています。
一方で無料のプログラミングスクールでは、受講生を提携先の企業に就職斡旋することによって人材紹介料として報酬を得ています。
受講生を1人提携先に企業に斡旋すれば、年収の1/3ほどの紹介料が入ってくるため、スクール側は受講料金よりも高い報酬を得ることができます。
人材紹介料として報酬を得るシステムの問題点は、人売り商売の色が強く出てしまう点です。
スクール側が利益を重視するあまり、IT業界に無知な受講生にブラック企業を紹介してくることもあります。
人材紹介料として報酬を得ている以上、受講生を自社経由で転職させなければ売上を上げることは出来ません。
無料のプログラミングスクールが利益主義だった場合「受講生のキャリアを真剣に考えて良い企業に斡旋しよう!」という方針で職業紹介をしていないことも考えられます。
受講生がまるで「商品」のような扱いになってしまいがちな点が、運営体制に問題があると言われている理由です。
無料のプログラミングスクールの闇?初学者が注意すべき点とは?
無料のプログラミングスクールは「闇深い」と言われることが多く、IT業界に知見の浅い初学者の方が必ず注意すべき点があります。
- 転職先の自由がない
- 20代限定の年齢制限がある
- 技術力は身につきにくい
一定の条件を満たさないと受講することができない無料スクールがほとんどであるため、あらかじめ確認しておくようにしましょう。
転職先の自由がない
無料のプログラミングスクールは、原則的に自社で提携している就職先以外の会社に就職することが不可能です。
運営体制的に自社経由で就職してもらわないと、採算が取れないため転職先はスクール側が用意した中から選ばなければなりません。
もしスクール側が紹介した求人とは別の会社に転職してしまうと、違約金として受講料金を支払わなければならないこともあります。
本来ならどこに転職しても良いはずですが、無料のスクールの場合は転職先の自由がほとんどないということを覚えておきましょう。
「20代限定」という年齢制限を設けている
エンジニアという職業は、年齢の若さと市場価値の相関関係が非常に強い職業です。
エンジニア界隈では「35歳限界説」という説が存在し、35歳を過ぎると現場でコードを書いて働くことがかなり難しくなると言われています。
そのため30代以上の方が未経験からエンジニアに転職するのは非常に難しいです。
多くの無料プログラミングスクールでは、転職までがセットのカリキュラムになっているため、「20代限定」の年齢制限を設けているスクールが多いです。
年齢制限を設けているため、30代の方は受講を断られる可能性が十分にあるということをあらかじめ理解しておくと良いでしょう。
技術力は身につきにくい
無料のプログラミングスクールは、いわば企業における「研修」を事前に行っている制度にすぎません。
就職先として紹介する企業もある程度決まっているため、
「技術力をしっかり高めてからレベルの高いエンジニアとして転職させよう!」
と考えるよりも
「技術は初心者レベルでいいから、早く転職させて人材紹介料をもらおう!」
と考えた方がスクール側のメリットが圧倒的に大きいです。
GEEK JOBなどでは「最短1ヶ月」でエンジニアに転職できるとありました。
しかし実際には1ヶ月で学ぶことができる内容は、初心者に毛が生えた程度です。
プログラミングを1ヶ月本気で学んだからといって、実務でいきなり活躍できるほどエンジニアは甘くありません。
就職しても案件単価の低いブラック案件に狩り出されることになってしまいます。
技術力をつけたい方は、みっちり3ヶ月以上の時間を使って、みっちりプログラミングを学習してからエンジニアとして転職することをおすすめします。
無料のプログラミングスクールは就職先が問題?業界人が勧めない理由
無料のプログラミングスクールが最も問題視されているのは就職先です。
技術力のない状態で紹介されるのは「それなりの」企業しかなく、多くはSES企業(客先常駐型)でありブラック企業が多いです。
ここでは具体的に「SESとは何か」「どんな企業がベストなのか」などについて詳しく解説していきます。
SESとは?
SESとは「System Engineering Service」の略で、客先の開発現場に自社のエンジニアを派遣して労働力として貸し出すことで利益を得るビジネスモデルのことです。
SESで働くデメリットを簡単に以下にまとめました。
- 自社への帰属意識がなくなる
- 派遣される現場が数ヶ月単位で変わるため人間関係の構築が面倒
- 案件によっては全くスキルがつかない仕事もある(案件ガチャ)
- 指揮系統権が曖昧であるため勤怠管理がしにくい(ブラック体質)
まずSESで働くデメリットとしては、自社への帰属意識が無くなってしまうという点が挙げられます。
基本的には自社には籍だけ置いて、他社プロジェクトに派遣されて働くことになるため、自分がどの会社で働いているのか分からなくなります。
派遣される現場がプロジェクト単位で変わるため、案件によっては全くスキルが身につかないこともあるため、キャリアアップが望めません。
単純に案件によって働く会社が変わることによって、人間関係をいちいち構築するのがかなり面倒であることも多いです。
SES総じてブラックだと揶揄されるのも、勤怠管理が管理しにくくブラックな環境で働かされることも多いことが理由です。
自社開発企業>受託企業>SES
IT業界の企業は、大別すると3つに分けることができます。
- 自社開発企業・・・自社サービスを運営して利益をあげる企業
- 受託開発企業・・・開発案件を受注し、自社で開発業務を行って利益をあげる企業
- SES・・・自社の人材を派遣し、労働力を提供することで利益をあげる企業
自社開発企業は、メルカリやCookPad、サイバーエージェントなど自社でサービスを運営することにって利益を挙げている企業です。
自社サービスを伸ばすことで利益を得ているため、エンジニアに対する待遇も手厚く、教育システムも非常に整っています。
優秀なエンジニアも集まることが多く、初学者であっても教育システムがしっかり整っているホワイトな環境でエンジニアとして成長できます。
受託開発企業は、受注した案件を自社で抱えているエンジニアによって、自社で開発している企業です。
SES企業との違いは、自社のエンジニアを他プロジェクトに派遣していないという点で、自社で勤務形態を管理してもらうことができます。
また自社で業務を行っているため、開発における知見が社内に溜まっており、成長することができます。
自社開発企業には就職できない可能性が高い
無料のプログラミングスクールに入ってしまうと、自社開発企業には就職することができない可能性が非常に高いです。
先ほども触れたように就職先がほぼ決まっており、「就職させること」がゴールであるため技術力の低いエンジニアとして、低単価案件に突っ込まれる可能性も高いです。
未経験の方であっても、しっかり技術を身につけて成果物を作って転職活動をすれば、自社開発企業でも面接してもらうことは出来ます。
しかし無料スクールの場合は、自社開発企業を紹介されなければ面接にチャレンジすることすらできません。
無料のプログラミングスクールから自社開発企業に転職できる確率は稀なので、未経験の方は覚えておくようにしましょう。
有料プログラミングスクールとの違い
では有料のプログラミングスクールと無料のプログラミングスクールは具体的に何が違うのでしょうか。
有料のスクールは以下のようなメリットがあります。
- 転職先を指定されるようなことはない
- 身銭を切って受講しているため受講生の質が高い
- 学習カリキュラムも充実している
基本的に無料プログラミングスクールとは異なり、スクール側で紹介された転職先しか選べないということはありません。
自分で自由に転職先を選ぶことも可能であるため、自分の行きたい会社の面接を受けに行くことが出来ます。
また受講生は学ぶためにお金を払って受講しにきているため、受講生の本気度が無料のスクールとは全く異なります。
学習カリキュラムも豊富な選択肢から選ぶことができるため、無料スクールよりもメリットが豊富にあることが分かります。
しかし有料のスクールには唯一デメリットも存在します。
- 転職型の場合は受講料金が50~80万円ほどかかる
転職を目的としているスクールの場合、3ヶ月間の受講料金が50~80万円ほどかかってしまうことが非常に多いです。
まとまってお金を払うことが出来れば、問題ありません。
しかし分割で支払う方の場合はエンジニアに就職してからも月4~5万円ほどお金を返し続けなけれなりません。
エンジニアとして就職しても未経験の場合は、年収が240~300万円に着地することがほとんどであるため、月々大きな負担になってしまいます。
お金がない方におすすめのエンジニアへの転職法
「お金がないから有料スクールにも行けないし、無料スクールにも行きたくない!エンジニアに転職出来ないのかな?」
記事をここまで読んできた方の中にはこのように不安に思う方も多いはず。
しかしお金がない方でも、エンジニアへ転職することも十分に可能です。
むしろ面接の時に企業の方から高評価してもらえる可能性もあるため、ぜひ実践してみましょう!!
独学でスキルを身につけてから転職活動する
1番王道の方法としては、独学できっちりスキルを身につけてから転職活動をする方法です。
プログラミングを勉強するのは独学でも十分であるため、時間をかければエンジニアとして転職することは不可能ではありません。
プログラミングスクールで学んだ人よりも、独学で成果物を作って転職活動をしている人の方が魅力的に感じる企業が多いです。
ただプログラミングを独学で学ぶ場合のデメリットは、効率が悪く挫折する確率が高いという点です。
経験者に聞けば2~3分ほどで解決してしまいそうなエラーが、初学者だと1~2週間かかってしまうことも少なくありません。
今はMENTA(メンタ)やTimeTicketなどのプログラミングを教えてくれるサービスが多数あります。
自分のメンターとなる人を見つけてから独学で学習すれば、安価にスピード感を持って学習を進めていけるでしょう。
有料だけど実質無料で学べる「ポテパンキャンプ」
運営会社 | 株式会社ポテパン |
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設立年度 | 2014年 |
学べるスキル | HTML/CSS、JavaScript/jQuery、Ruby、Ruby on Railsなど |
受講期間 | 3~4ヵ月 |
受講料金 | ・選抜クラス キャリアコース・・・250,000円
・選抜クラス ビギナーコース・・・300,000円 ・オープンクラス・・・100,000円 |
学習の質や受講料金の面でもエンジニア業界でも、非常にレベルの高いスクールとして有名なポテパンキャンプ。
様々な強みはありますが、ポテパンキャンプの強みを3つにまとめると以下の通りです。
- 自社開発企業のみを就職先として紹介
- 自社経由で就職が決まれば受講料全額無料
- 現役エンジニアの鬼のコードレビューが受けられる
ポテパンキャンプは自社開発企業のみを就職先として紹介しているため、粗悪な就職先企業を紹介される可能性は低いです。
現役エンジニアの鬼コードレビューを受けることができるため、現場レベルの実践的な開発を学ぶことも可能であるようです。
お金がない方にとっての最大のメリットとしては、自社経由で就職を決めることが出来れば全額受講料金が無料になる点です。
ポテパンキャンプのカリキュラムは現場より厳しいことで有名ですが、きちんと卒業できれば自社開発企業へ無料で就職することも可能なので、是非検討してみてください。
無料のプログラミングスクールは就職先に注意しよう!
今回は無料のプログラミングスクールの闇深さや、有料スクールとの違い、お金がなくても転職できる方法について具体的に解説してきました。
無料のプログラミングスクールは、安価にプログラミングが学べるという点では素晴らしいですが、就職先にSES企業が非常に多いです。
「無料」という単語に魅力を感じて受講したものの、就職してからが地獄だった・・・ということも少なくありません。
どうしても無料のプログラミングスクールですぐに転職したい!と考えている方は、紹介される就職先のことは徹底的に調べてから受講しましょう。