FXでなかなか思うように利益が出せずに悩んでいる方向けに、今回は「窓」という現象を利用しいたトレードについて紹介します。
また、「窓」利用してトレードする際の留意点についても解説しています。
窓について全く知らない方も、すでに窓について知っている方も必見です!
- 「窓」は当日と前営業日とのローソク足の隙間
- 「窓」を利用して大きな利益が得られる原理
- 「窓」を利用したトレードをする際に気を付けるべき2つのポイント
FXの「窓」について解説
「窓」を活用したトレード方法を紹介する前に、まずは「窓」について解説をします。
ここでポイントとなるのは、「通常の投資用語として用いられる窓と、FXで用いる窓とは若干考え方が違う」という点です。
しっかりと区別して理解しましょう。
- 通常の投資用語「窓」とは
- FXで使われる「窓」の意味
詳しく解説していきますね。
通常の投資用語「窓」とは
「窓」は、主に株式や先物取引で用いられる投資用語です。意味としては「前営業日と当日の始値との差」のことを意味します。
上の画像は、とある日の日経平均の30分足ローソク足チャートです。
黒い四角で囲った部分が「窓」です。
日経平均は株式と同じで、営業日の9時に始まり15時に終わります。
上の画像だと、黒い四角で囲んだ部分が「ある日の15時につけた価格と、その翌営業日9時につけた価格の差」にあたります。
これが「窓」の具体例です。
FXで使われる「窓」の意味
ここで勘のいい方なら気づかれたかもしれませんが、FXは為替取引なので、クリスマスなどを除けば基本的に24時間市場が動いてます。
そのため、前営業日も当日も翌営業日もローソク足の始値と終値は原則一致します。
上の画像は、ある3日間のユーロドルのローソク足(1時間足)チャートですが、日経平均や株のように終値と始値との差は開いている部分はありませんよね。
しかし、為替レートでも、長期休暇期間などではない場合であっても唯一窓が開くタイミングがあります。
それは「週明け」です。
上の画像に注目してください。
左から3番目の陽線(赤いライン)は2019年10月19日午前6時のローソク足チャートです。
その隣の陰線(青いライン)は、2019年10月21日午前6時のローソク足チャートです。
それぞれの始値と終値が一致していないことが分かりますね。
このように、FXの場合であっても、週明けであれば前営業日の終値と当日の始値が一致しない「窓が開く」という現象が起こります。
窓を利用したトレード方法と留意点
FXにおける窓が、週明けに生じる「前営業日の終値と当日の始値との価格の差」であることが理解できましたでしょうか?
それでは、ここからは実際に窓を活用したトレード方法について紹介したいと思います。
併せて、窓を活用する際に気を付けるべき2つのポイントも解説します。
- 「窓は閉まる」ことを利用した戦略
- 「窓が閉まらない」ことも稀にある
- 早朝のスプレッドに要注意
「窓」はほとんどの場合「閉まる」ことを利用しよう
まず「一般的に、「窓」は閉まるものである」ことを念頭に置きましょう。
「窓が閉まる」とはどういう意味だと思いますか?実際にチャートを見てみましょう。
上の画像は、2019年10月4日~2019年10月7日までのローソク足チャート(15分足)です。
左から2番目の陽線が4日の最後のローソク足、左から3番目の陰線が7日の最初のローソク足です。
赤い横棒で囲まれた範囲が「窓」です。10月4日の終値と10月7日の始値との差を示します。
さて、この「窓」ですが、矢印で示している陰線のひげが、窓で上昇した分だけ下落していますよね。
このように、「窓」によって開いた価格差を埋める値動きのことを「窓が閉じる」と言います。
ここまでは一般的な「窓が閉じる」という現象についての紹介ですが、それではなぜ窓は閉じるのでしょうか?
その答えは、「前営業日との価格差を見たトレーダーの反応」が原因で窓は閉じるのです。
今回の場合は、10月4日と比較して為替レートが上がったために
「買いポジションを利益確定売りした」
「売りポジションを損切りした」
この2つにより売りが多く出たため、10月7日の為替はいったん下落したと考えられます。
つまり、「窓が閉まる」というのは具体的な理由のない抽象的な事象なのではなく、市場原理に従った現象だといえるのです。
このように、「窓が閉まるもの」であることを前提に考えれば、週明けは窓の開いた方向と逆の注文を出せば利益を出すことができることを期待できます。
トレード戦略を簡単にまとめると
- 週末の終値より週明けの始値が高い場合は売り注文。窓が閉まったら利益確定
- 週末の終値より週明けの始値が安い場合は買い注文。窓が閉まったら利益確定
以上が、窓を利用したFXトレードの戦略です。
窓が閉まらない場合を考える-テクニカル・ファンダメンタル分析も大切に!-
FXで「窓」が閉まる原理について理解ができたかと思います。
しかし、窓は必ずしも閉まる訳ではありません。
上の画像はユーロドルチャートの2019年6月7日と2019年6月10日の窓です。
窓を全く埋めずに下落を続けていることが分かりますね。
市場原理で言えば、先週よりも低い値段で始まっているわけですから買い増しや売りポジションの利益確定などにより為替が上昇しそうですが、必ずしも市場原理に従った値動きをするとは限りません。
市場原理以外の「テクニカル分析」や「ファンダメンタル分析」も踏まえてトレードの戦略を立てなければいけません。
ちなみに、2019年6月7日の翌日である8日には、トランプ大統領がメキシコへの追加関税を無期限で見送りすると決定しました。
そのため、窓を開けたにも関わらずドル高へと進行した可能性がありますね。
週明け・早朝のスプレッドは広い場合が多い
次に注意するポイントは「スプレッド」です。
窓を狙ったトレードをする場合は、どうしても週明けの早朝からエントリータイミングを考えなければならないのです。
しかし、ほとんどのFX会社において、早朝はスプレッドが広がるタイミングでもあります。
DMMFXなどのできるだけスプレッドが広がりにくいことを強みとして掲げているFX会社を選ぶようにしましょう。
「窓」を利用したトレード戦略の考え方まとめ
今回は「窓」を利用したトレード戦略の考え方や、トレードする際の留意点について説明しました。
窓は基本的には毎週明けに必ず生じるものなので、この記事を読みましたら、さっそく来週の為替の窓を見つけてみましょう。
また、土日にニュースをチェックしておいて「窓が閉まるか開いたままか」の予想をするのもいいでしょう。
最後に、窓を利用したトレードをする際に最も注意すべきなのが「スプレッドが広がりにくいFX会社を選ぶこと」です。
おススメなのが、「スプレッド原則固定」を提唱しているDMMFXです。