今回は、
- IFD注文
- OCO注文
- トレール注文
の解説をしていきます。
前回は、
- 成行注文(注文した時点の為替レートで注文成立)
- 指値注文(価格指定の注文。指定価格より有利なレートになれば注文成立)
- 逆指値注文(価格指定の注文。指定価格より不利なレートになれば注文成立)
という3つの注文方法を解説しました。
これから解説する「IFD注文」「OCO注文」「トレール注文」は、全て「成行注文」「指値注文」「逆指値注文」を利用した注文方法です。
「成行注文」「指値注文」「逆指値注文」について理解しているか自信が無い方は前の記事を見直してから、今回の記事を読むことをおススメします。
- IFD注文、OCO注文、トレール注文を知ってFXの注文方法をマスターする
- 各注文方法について、具体的にどのような使い方ができるのか
- 今回紹介した注文方法を使える、当サイトおススメのFX会社を紹介!
以上について解説しているので、FXの応用的な注文方法を知りたい人、どのFX会社に口座を開設するか悩んでいる人にピッタリな内容です。
FXの注文方法 応用編-これが分かれば注文方法マスター!-
それではさっそく、FXの応用的な注文方法である
- IFD注文
- OCO注文
- トレール注文
について解説していきます。
今回は、単に各注文方法がどのような形で新規・決済注文を出すかだけではなく、各注文法をどのようなケースで利用できるか、具体例を合わせて紹介したいと思います。
IFD注文(イフダン注文)
IFD注文は、「新規注文と同時に決済注文を発注する」という注文方法です。
英語で表記すると「IF DONE(もし~なら、~する)」という意味になるので「イフダン注文」と呼ぶと覚えやすいですね。
IFD注文は、注文時に「新規」と「決済」2つの注文を同時に指定します。
新規注文=「成行」「指値」「逆指値」
決済注文=「指値」「逆指値」「OCO」「トレール注文」
を指定することができます。
※FX会社によってはトレール注文を指定できない場合もあります。
IFD注文の利用方法として具体例を紹介します。
例えば、1ドル=110円であるとします。
「1ドル=108円になったら買いの新規注文を出して、1ドル=111円になったら売りの決済注文を出したい」という場合は
・IFDで新規注文「1ドル=108円の指値買い」と決済注文「1ドル=111円の指値売り」
というIFD注文を発注することができます。
また、この時に「1ドル=110円でいいからすぐに新規買い注文をしたい」という場合も、
- 新規注文「成行注文」と決済注文「1ドル=111円の指値売り」
を同時に出すという事もできますね。
IFD注文のメリットは、言うまでもなく「1度注文を出してしまえば、取引の始まり~終わりまで完全放置できる」という点です。
新規注文だけではなく決済注文まで出すことができるので、単なる「指値」「成行」と違って注文成立後もチャートを見る必要はありません。
OCO注文
OCO注文は「指値注文と逆指値注文を同時に発注する」という注文方法で、決済時に利用することができます。
英語表記すると「One Cancels the Othe(1つの注文を取り消す)」の略なのですが、これは「指値か逆指値どちらか1つの注文が成立したらもう一方は取り消しする」という意味です。
例えば1ドル=110円の新規買い注文が成立した後に以下のOCO注文を出すことができます。
・1ドル=111円の売り指値注文+1ドル=109円の売り逆指値注文
このような注文を出すことでどのようなメリットが生じるか分かりますでしょうか?
答えは「チャンスを追いつつリスクを管理する」ことができるのです。
FXには「利益を得られるチャンス」があると同時に、必ず「損失を被るリスク」があります。
つまり、110円で買ったドルは、111円まで円安になるという可能性と同時に、109円まで値下がりする可能性もあるのです。
そこで、OCO注文を使って「111円になれば利益確定、109円になった損切り」という注文を出すことで、利益を一定以上確保しつつ損失を一定までに抑えるということができるのです。
トレール注文
トレール注文は、注文価格(逆指値価格)とトレール幅(提示価格と逆指値価格との値幅)を指定することにより、提示価格の変動に追随して逆指値価格を自動調整する注文方法です。
トレール注文も、決済注文のみで利用することができます。
提示価格が有利な方向へ変動した場合のみ指定したトレール幅を保って逆指値価格は変動します。
例えば、1ドル=109円の買い建玉を保有している状態で
- 1ドル=110円の時にトレール注文「1ドル109円の逆指値+1円のトレール幅」
を発注したとしましょう。この後、為替レートが上がった場合と下がった場合について解説します。
まず、「1ドル=110円から1ドル=111.5円」まで円安になった場合、トレール注文の「1ドル=109円」の逆指値注文は、1ドル=110.5円の逆指値注文へ変更されます。
これにより、109円の利益確定注文が自動的に110.5円の利益確定注文へと更新されたことになります。
このように、相場の値動きに応じて利益確定注文を繰り上げることができるのが、トレール注文の強みです。これにより、出来るだけ多くの利益を追及することができるようになります。
なお、「1ドル=110円から1ドル=109円」まで円高になった場合は、トレール注文の「1ドル=109円」の売り逆指値注文成立します。
まとめ
今回は、前回に引き続きFXで用いられる注文方法について解説しました。
この記事で紹介した
- IFD注文
- OCO注文
- トレール注文
は、どれも応用的な注文方法ですが、使いこなせるようになればよりチャンスを逃さないようになりつつ、リスク管理を行うことができるようになります。
何といっても、今回紹介した注文方法を理解することでトレードが楽になります。
「楽することは悪い事ではないか?苦労してこそ結果を得られるのではないか?」と思う方もいるかもしれませんが、とんでもありません。
注文で苦労するくらいなら、チャート分析や市場の分析に時間を費やしましょう。