最近、口座開設手続きの手軽さや、レバレッジの高さなどから、海外FXを利用したい人が増えているようです。
海外FXの大きなメリットの一つが、ゼロカットシステムが導入されていることです。ゼロカットシステムとは、口座残高がマイナスになったとき、FX会社がマイナス分を補填してくれる仕組みのことを意味します。
つまり、結論からお伝えすると、ゼロカットシステムの最大の魅力は「最大損失額が確定すること」です。
ゼロカットシステムについては、海外FXに馴染みのない投資家から、様々な疑問の声が挙がっています。
導入されているFX会社はどこなのか?
本当にゼロカットしてくれるのか?
なぜゼロカットシステムが導入されている会社と導入されていない会社があるのか?
などといった疑問があるでしょう。
今回はこのような疑問の声に答えられるよう、ゼロカットシステムの詳細を解説していきます。
- 国内FX業者と海外FX業者で異なるゼロカットシステムへの対応
- ゼロカットとシステムとはどんな制度か
- ゼロカットシステムのメリット
この記事ではゼロカットシステムについて、基本的なことから徹底的に解説しています。
ゼロカットシステムがあるFX会社を使いたい人や、ゼロカットシステムのことが良く分からない人にはピッタリの内容となっています。
海外FXではゼロカットシステムが採用
ゼロカットシステムと言えば、多くの海外FX会社で採用されている制度です。
一方で国内FX会社ではゼロカットシステムが導入されていません。
なぜ海外FXでゼロカットシステムが採用されているのか、その理由を考えてみましょう。ゼロカットシステムが採用されている理由は、レバレッジと取引方式に関係しています。
- ハイレバレッジ取引との相性が良いから
- 海外FX業者の多くがNDD方式を採用しているから
- 国内FX業者でゼロカットシステムが導入されていないワケは?
この2つに加えて、国内業者でゼロカットシステムが採用されていない理由についても順番に詳しく解説していきます。
ハイレバレッジ取引との相性が非常に良い
海外FXと聞いて思い浮かべるのがレバレッジの高さでしょう。国内FX業者が25倍に規制されているのに対して、海外FX業者の場合、500倍は当たり前、業者によっては1000倍を超えるレバレッジ額をかけることも可能です。
さて、このハイレバレッジとゼロカットシステムというのは、抜群な相性の良さを見せてくれます。というのも、レバレッジの高さと必要証拠金の大きさは反比例するからです。
仮にレートが1ドル100円のとき、ドル円を1万通貨取引することを考えてみましょう。レバレッジの高さごとの必要証拠金の大きさは次のように表されます。
- レバレッジ10倍⇒10万円
- レバレッジ100倍⇒1万円
- レバレッジ1000倍⇒1000円
となります。レバレッジ1000倍をかける場合、わずか1000円という金額で100万円をトレードすることができてしまいます。
しかし、ハイレバレッジには欠点もあります。少額で大きな金額を運用できるのは非常に魅力的ですが、証拠金がすぐにマイナスになってしまう可能性が高くなります。
先ほどのシミュレーションのように、1万通貨の取引を行う場合、証拠金がマイナスになるのはわずか10Pipsほど反対方向に動いたポイントです。
ほんの少し変動しただけで、口座資金はすぐにゼロになってしまうでしょう。さらに万が一、強制ロスカットが発動されなければ、いとも簡単に口座資金がマイナスになってしまいます。
このような条件下では、口座のマイナス分を補填してくれるゼロカットシステムはとても心強い存在と言えます。
ゼロカットシステムがあれば安心してトレードを行うことができるでしょう。
もし強制ロスカットが発動できないような、相場の急変が起こったとしても安心です。急な相場変化によって大きなリターンを得られる可能性がある一方、口座残高がマイナスになっても、追加証拠金を求められることはありません。
大きなリターンを狙って超ハイレバレッジをかけてトレード。
しかし損失額は口座資金に限られているという、夢のようなトレーディングができるのも、ゼロカットシステムのある海外FX業者ならではの魅力です。
FX会社側からすると、ユーザー獲得を目指す上で、ゼロカットシステム導入によるサービス向上は欠かせないということでしょう。
多くの海外FX業者がNDD方式を採用
海外FX業者のほとんどで「NDD(ノーディーリングデスク)方式」が採用されています。NDD方式が採用されているFX業者は、その名の通り為替ディーラーを設置していません。
NDD方式では、FX業者が複数のカバー先銀行と契約を行い、投資家の注文をインターバンク市場へダイレクトに通します。FX業者が独自にレートを設定できないため、レートの透明性や信ぴょう性が担保されているのがNDD方式の魅力です。
NDD方式では、顧客の手数料であるスプレッドがFX業者の収益元になります。NDD方式スプレッド幅は、DD方式を採用している国内業者に比べると広くなっています。
FX会社からすれば、投資家にどんどんトレード額やトレード量を増やしてもらいたいと考えることでしょう。
ゼロカットシステムを導入することによって、追加証拠金や借金の不安をゼロにしてしまえば、投資家が安心してトレードを行うことができます。
ハイレバレッジをかけた取引であっても、トレード時に最大損失額=証拠金残高となることが分かっているため、積極的なトレードを行いやすい環境になります。
国内FX業者でゼロカットシステムが導入されないワケは?
投資家にとって素晴らしいゼロカットシステムですが、国内FX業者では導入されていません。
ゼロカットシステムありの業者を探しても見つけることはできないはずです。
国内FX業者でゼロカットシステムが無い理由は、法律でマイナス分の損失を禁止しているからです。
金融商品取引法にそのようなことを意味する条文が掲載されています。
文章自体は難しい言葉で書かれていますが、「ロスカットが発動できないような急変時には、投資家の口座残高のマイナス分を補填しないでおきましょう」という内容です。
補填することを前提条件に、ユーザーを集めることを禁止しているとも読み取ることができます。
いずれにしても、国内FX業者でゼロカットシステムが一切導入されていないのは、法律による規制があるためであるというわけです。
レバレッジのこともそうですが、国内業者は規制があるため、サービスの質を下げざるを得ない点は、少し残念な気もします。
ゼロカットシステムの特徴について
次にゼロカットシステムについて、具体的な内容を取り上げていきます。
意味合いが少し似ている追証との違い、ゼロカットが実施されるタイミングについて紹介していきます。
- 追証(追加証拠金)との違いは?
- ゼロカットが実施されるタイミングは?
この2つは、ゼロカットシステムを理解するうえで重要なポイントなので、詳しく解説していきます。
追証(追加証拠金)との違いは?
海外FXの宣伝では「追証なし&ゼロカットシステム」と表現されていることが多くなっています。
そのため、追証なしとゼロカットシステムの意味が、ごっちゃになっている方がいます。
しかし、2つの言葉が意味することはまったく異なります。しっかり区別をつけておきましょう。
追証とは追加で証拠金を入金することです。
追証ありの場合は、「証拠金が何パーセントになったら追証が発生する」というように、証拠金がある一定の水準を下回ったとき、追加で入金を求められる制度のことを指します。
国内FX業者のほとんどは、追証があります。
例えば、GMOクリック証券では証拠金維持率が100%を下回ったとき、追加証拠金が発生します。仮に入金しなければ強制ロスカットが発動されてしまいます。
一方でヒロセ通商は追証なしを公表しています。証拠金維持率が100%を下回った時点で追証を求められることなく、直ちに強制ロスカットが発動されます。
しかし、急激な相場変動によって強制ロスカットが発動されず、口座資金がマイナスになってしまっても、補填は約束されていません。結局はマイナス分の支払いを求められる可能性が高くなります。
これを追証ありと呼べる気もするのですが、正しい呼び方は無いので、各FX会社が言おうとしている言葉の意味を見極めていくしかありません。
前述したように、国内FX業者ではゼロカットシステムが導入されていません。
国内FXにおいて「追証なし」が必ずしも「ゼロカットシステムあり」を意味しない点に注意が必要です。
反対にゼロカットシステムが導入されているFX業者では、必ず「追証なし」が実現されています。
いずれにしても、ゼロカットシステムとは、証拠金のマイナス分を補填するシステムを表しているに過ぎません。
少しややこしいですが、「追証なし」の方がより広い範囲を意味していると言えるでしょう。
ゼロカットが実施されるタイミングは?
万が一口座資金がマイナスになってしまったとき、どのタイミングでマイナス分をゼロにしてくれるのでしょうか。
ゼロカットが実施されるタイミングは、FX会社によって異なります。FX会社ごとの対応を見ていきましょう。
FXPro | 24時間以内に自動でゼロカット |
---|---|
AXIORY | 24時間以内に自動でゼロカット |
FBS | 即時に自動的にゼロカット |
iFOREX | 自動的にゼロカット |
XMTrading | 次回入金時にゼロカット |
Hot forex | 次回入金時にゼロカット |
Tradeview | 初回入金時にゼロカット |
Land-FX(ランドFX) | メールでリカバリー申請。審査で認められればゼロカット |
TitanFX | マイナス残高のスクリーンショットを指定のアドレスに送付でゼロカット |
このように、ゼロカットが実施されるタイミングはFX業者によって様々です。
ゼロカットシステムのタイミングは公式サイトに記載されている場合が多いので、規則などをチェックしておきましょう。
海外FXではゼロカットシステムが採用されていますが、いざ口座資金がマイナスになったとき、本当にゼロカットしてくれるのか疑問に持たれるかも知れません。
相場急変時には、ゼロカットを行った事実を公表している場合があるので、そちらもチェックしておきましょう。
後で詳しく紹介しますが、健全な運営を行っている業者であれば、間違いなくゼロカットを実行してくれます。
仮にゼロカットシステムが行われなければ、その旨をサポートに問い合わせましょう。適切な対処をしてもらえるはずです。
ゼロカットシステムのメリット
ここまで読んだら、ゼロカットシステムに関するメリットについてある程度分かってもらえているかも知れませんが、一旦頭を整理してもらうために、ここでまとめておきます。
- 借金を背負う心配がない
- 証拠金維持率が低くても安心してトレードできる
- 資金管理がしやすくなる
ゼロカットシステムのメリットは大きく分けると3つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
借金を背負う心配がない
ゼロカットシステムでよく言われるメリットが、借金を背負う心配がないというものです。
ゼロカットシステムが無ければ、口座残高がマイナスになった時点で追加証拠金を入金しなければならず、支払えないと負債として残ってしまいます。
取引量によっては、数百万円や場合によっては1千万円を超える追加証拠金を求められる可能性がないわけではありません。
そのような事態に陥ってしまえば、FXトレードはもちろんのこと、日常生活も脅かされる事態となります。
実際、スイスフランショック時に金融先物取引業協会が公表したデータによると、個人顧客の1000人以上が計約20億円、法人顧客の100社近くが計約14億円の追加証拠金を求められたといいます。
平均にすると個人顧客で一人あたり200万円、法人顧客で1社あたり1400万円ほどの大金を追加で入金しなければならない事態となってしまったのです。
ゼロカットシステムがないということが、いかにリスクの大きいことであるのか分かってもらえると思います。
こうしたリスクを完全な0にしてくれるのが、ゼロカットシステムの大きな魅力と言えます。
証拠金維持率が低くても安心してトレードできる
海外FXの魅力はハイレバレッジや強制ロスカット水準が低いことです。こうしたシステムによって、少ない自己金額で大きな金額をトレードすることが可能になります。
例えば、レバレッジ1000倍の場合、1万通貨を取引するのに必要な金額はわずか10ドル、日本円にするとわずか1000円程度です。
しかし損益の振り幅は、レバレッジ水準に関わらず一定です。同じ1万通貨を取引するのであれば、レバレッジ25倍でも、1000倍でも発生する損益は変わりません。
ただしし、証拠金の額によって証拠金維持率は異なります。証拠金が少ないほど、証拠金維持率は低くなりやすく、証拠金も0になりやすくなります。
つまり、ハイレバレッジ取引ができる海外FXでは、どうしても証拠金維持率を下げた状態でトレードする機会が多くなるのです。
そうすると、必然的に口座資金がマイナスになる可能性が高くなります。これについては、海外FXがゼロカットシステムを導入している理由でも紹介しましたが、ユーザーにとっては大きなメリットとなります。
もちろん、証拠金維持率が一定水準に下回った時に発動される強制ロスカットシステムが機能することがほとんどです。
しかし、これに加えてゼロカットシステムがあることで、2重のセーフティーネットが張られている状態となります。
資金管理がしやすくなる
ゼロカットシステムがあると、安心に加えて資金管理もしやすくなります。
FXトレードを行うからには、トータルで利益を出したいものです。自分の手法が確立し、安定的な利益を出せるようになってきたとしましょう。
そんなとき、急激な相場変動に巻き込まれて口座残高がマイナスになってしまったら、せっかく積み上げてきた利益が水の泡となってしまいます。
FXトレードにおいて、トータルで勝つために欠かせないことが退場しないということです。
リスク管理のために口座を分散させていたとしても、口座残高がマイナスになってしまい、追証を求められることになってしまったとしましょう。
しかもその額が返せない金額であったとしたら、FXトレードで致命的なダメージを負うことになってしまいます。
ゼロカットシステムがないと、強制ロスカットが執行されなかったときの最大損失額は無限大です。
一方でゼロカットシステムがあれば、最悪でも口座資金がゼロになってしまうだけです。きちんと資金を分散させていれば、急激な相場変動に巻き込まれても、相場から退場せずに済みます。
ゼロカットシステムが導入されているということは、資金管理の面でもメリットがあると言えるでしょう。
ゼロカットシステムの注意点
ゼロカットシステムは投資家を保護するための素晴らしいシステムです。一方でゼロカットシステムのあるFX業者を利用する際の注意点はあるのでしょうか。
- 過去にはゼロカットを行わなかった業者もあるので、金融ライセンスを取得している業者を利用しよう
- ボーナスや他のポジションの有無によって対応が変わってしまう
- トレードが荒くならないように気を付けよう
考えられる注意点をいくつか挙げてみましたが、もっとも気になることは本当にゼロカットを行ってくれるかということでしょう。
やはり金融ライセンスを取得しており、信頼できるFX会社を選ぶ必要があります。
過去にはゼロカットが行われなかったケースも
非常に残念なことですが、なんとゼロカットシステム有りを表明しておきながら、過去にはゼロカットを実施せず、顧客に追加証拠金を求めた海外FX会社があります。
そのFX会社がFXDDです。
ゼロカットがあることを公式サイトでアピールしておきながら、スイスフランショック時に「マイナスが大きすぎるから」という理由で、顧客にマイナス残高の補填を要求したのです。
もちろん、ゼロカットシステムを導入しているFXDD以外の海外FX業者は、きちんとゼロカットを執行しています。
ゼロカットシステムに対するFXDDの見解はというと、「ゼロカットは好意的に行うサービスであって、必ずしても行わなければならないものではない」というものです。
追証を求められた顧客はきちんと支払ったのかは不明で、また法的に追証を支払う義務があるのか、ということも疑問です。
ただし、FXDDが顧客に追証を求めたことは事実で、そうした対応を取られる可能性が無いわけではないということは注意する必要があるでしょう。
それでは、確実にゼロカットシステムを実行してくれる業者を選ぶにはどうすれば良いのでしょうか。
安心できる業者なのか見極める1つの基準が金融ライセンスを取得しているのかということです。
金融ライセンスがあれば、取得先の機関の監視や規制を受けるため、不当にFX業者側に有利となるような対応を取ることができなくなっています。
実際、スイスフランショック時にゼロカットシステムを行わなかったFXDDは、金融ライセンスを保有していません。
金融ライセンスの取得は、安全性のアピールに非常に有効になります。真っ当なサービスを提供している業者であれば、取得するメリットが非常に大きいでしょう。
にもかかわらず、金融ライセンスを保有していないのは、何か理由があるのかと考えた方がよいのではないでしょうか。
金融ライセンスを保有していない=危険である、とは一概に言えませんが、保険をかける意味でも、金融ライセンスを取得している業者を利用するのが無難です。
ボーナスや他のポジションの有無によって対応が変わる
急な相場変動が発生し、ポジションの資金がマイナスになったとき、ボーナスや他にポジションがある状態だと、どのようにゼロカットは発動されるのでしょうか。
結論から言うと、各FX業者によって対応は様々です。事前に規約をチェックしたり、サポートに問い合わせたりする必要があります。
例えば、日本で人気の海外FX業者、XMではどのような対応がなされるのでしょうか。確認してみましょう。
仮に口座残高が10万円マイナスなったとします。ボーナスが2万円ある場合は、ボーナスによってマイナス額が相殺され、口座残高はマイナス8万円となります。
よってゼロカットされる分は8万円です。
次に複数口座でポジションを保有している場合はどうなるのでしょうか。XMをはじめ、海外FX業者では複数の口座を開設したり複数の口座でポジションを保有したりすることができます。
仮にマイクロ口座で10万円のマイナス残高が発生したとします。一方でスタンダード口座では20万円の残高があったとしましょう。
そのような場合、XMではマイクロ口座のマイナス残高10万円をすべて補填し、ゼロにしてくれます。
口座間での埋め合わせは一切行わず、口座ごとでの対応となります。
このように、金融ライセンスを保有しており、規約でゼロカットが約束されていれば、特に心配することはありません。
ただし、口座間での両建てなど、各FX業者が定める禁止行為を行っている場合、ゼロカットしてもらえないことがあるので、ルールの範囲内でトレードするようにしましょう。
トレードが荒くならないように気を付けよう
3つ目の注意点は、自分のトレードに関することです。ゼロカットシステムがあるため、ついつい安心してしまい、トレードが荒くなったり精度が甘くなったりすることがあります。
口座残高がマイナスになる可能性をゼロにしてくれるゼロカットシステムは素晴らしいものですが、メリハリのあるトレードをしなければなりません。
特にロスカット注文に関しては注意が必要です。本来ならロスカット注文を入れるところを入れておらず、ポジションを塩漬け状態にしてしまうと、無駄に損失を膨らませてしまいます。
このようなトレードを行っていると、「どうせ借金を背負うことはない」という慢心から、防げたはずの損を出してしまうでしょう。たとえ損切りを実行したとしても、甘くなってしまうこともあります。
注意するのはゼロカットシステムの有無とは関係なく、基本に立ち返って、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析から取引することです。
トレードに安心や慢心は不要であるということを、改めて肝に銘じて取引することが大切だと言えるでしょう。
ゼロカットシステムがあると行いやすいトレード手法
次に、実践的なトレードに関することを解説します。ゼロカットシステムがある場合と無い場合でトレード手法に違いは出てくるのでしょうか。ゼロカットがあると行いやすくなるトレード手法を考えてみます。
- 長期投資がしやすくなる
- スワップ運用がしやすくなる
- ハイレバレッジトレードがしやすくなる
結論を先にチェックしておきましょう。
ゼロカットシステムがあると行いやすくなるトレードは、長期的な投資とハイレバレッジをかけた投資です。
それぞれ深堀りしていきましょう。
長期投資がしやすくなる
ゼロカットシステムがあれば、長期投資がしやすくなります。
長期投資では数週間から数か月、場合によっては数年というロングスパンでポジションを持ち続けることになります。
ポジションを持ち続けるということは、相場の急変に巻き込まれやすくなることを意味します。
スキャルピングやデイトレードであれば、1日のうち、長くても数時間程度しかポジションを持っている状態が続くことはありません。
しかし長期投資では、為替相場が開いているとき、常にポジションを保有し続けることになります。
スイスフランショックやリーマンショックなど、相場の急変に巻き込まれる、可能性が高くなることは想像してもらいやすいのではないでしょうか。
そんないざという時にゼロカット制度の安心感が有利に働くことになります。
スワップ運用がしやすくなる
スワップ運用も長期投資と関係のあることです。
中長期投資では、スワップポイントによる利益獲得が重視されます。
スワップポイントとは、通貨の金利差によって生じる差のことです。
金利が高い方の通貨を買い建てるとスワップポイントを受け取ることができ、金利の低い通貨を買い建てるとスワップポイントを支払うことができます。
スワップポイントは毎日貯まるものです。
トルコリラなど、高金利通貨を買い建てていれば、1万通貨のポジションであっても毎日30円以上のスワップポイントを受け取ることができます。
為替差益に加えて、安定して収益を得る方法としてスワップ運用は多くの投資家が使用する手法でもあります。
スワップ目当てに長期投資を行うケースは非常に多いのですが、ゼロカットシステムがないFX業者を利用することに不安を感じる投資家は多いようです。
さらに、高金利通貨はトルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソなど、新興国の通貨がほとんどです。
よりリスキーな通貨に投資しなければならないということで、安心してトレードするためには、ゼロカットシステムが必須となります。
逆にゼロカットシステムが無ければ、口座残高以上の損失を出してしまうリスクを常に背負った状態で居なければなりません。
いかにゼロカットシステムが重要になるのか分かってもらえると思います。
ハイレバレッジトレードがしやすくなる
繰り返しますが、ゼロカットシステムがあるということは、最大の損失額が確定していることを意味します。
口座に入金した額がすべて失われることがあっても、それ以上の金額が失われることはありません。
そのため、ハイレバレッジをかけてハイリターンを狙う投資がしやすくなります。
数百倍以上のレバレッジをかければ、数万円の入金でも短期間で大きな利益を生み出してくれます。
また、海外FXでは口座開設ボーナスや入金ボーナスが充実しているので、それらを軍資金に充てて、より大きなリターンを狙っていくこともできます。
強制ロスカットが執行されたり、ゼロカットシステムが執行されたりすること(強制ロスカットが発動されない場合)覚悟の上で、大きなリターンを狙っていけるのは魅力的な投資方法と言えるのではないでしょうか。
ゼロカットシステムまとめ
今回はゼロカットシステムの魅力について、考えられるものをすべて紹介しました。ゼロカットシステムは、トレードを行う上で重要なメンタル面についても、非常に良い影響があるはずです。
また、長期トレードがしやすくなり、トレードの幅を広げることができます。精神的にも技術的にも良い影響をもたらしてくれるのがゼロカットシステムです。
しかし残念なことに、現在ゼロカットシステムが採用されている国内FX業者は存在しません。
ゼロカットシステムのメリットを享受しようと思えば、海外FX業者を利用する必要があります。
海外FXということで、安心できるのか不安に感じられる方もいるでしょうが、金融ライセンス取得の有無や口コミをチェックすれば、信頼できるFXブローカーが見つかるはずです。