FX初心者です。
ボリンジャーバンドって何?
どうやって使うの?
国内・海外問わず人気の「ボリンジャーバンド」。
現役証券マン監修の元、トレード戦略への活かし方を解説します。
「ボリンジャーバンド」を見たことのないトレーダーは恐らく世界に一人もいないのではないでしょうか?
世界中で利用されているボリンジャーバンドですが、その仕組みや長年愛用され続けている理由や、使い方についてはよくわからない方も多いと思います。
今回は、初心者トレーダー向けにボリンジャーバンドのFXトレードでの使い方や計算方法などを説明します。
- ボリンジャーバンドの基本的な見方
- ボリンジャーバンドでトレード戦略を決める方法
ボリンジャーバンドとは?
まずは、ボリンジャーバンドについて基本的な見方や内容を説明します。
ボリンジャーバンドの構成
ボリンジャーバンドは「25日移動平均線」と「バンド」という2種類のラインから成り立つ、テクニカル指標です。
上記の、5つのラインがボリンジャーバンドです。
- 真ん中の緑ライン:25日移動平均線
- 上下にあるピンクのライン:バンド1(±σ)
- 上下にある黒のライン:バンド2(±2σ)
この3つで構成されています。
σ(シグマ)は「標準偏差」と呼ばれるものですが、これについては後ほど軽く説明します。
ボリンジャーバンドで最も大切なことは「バンド内にローソク足が収まる確率が決まっている」という点です。
統計上ですが
- 68%の確率でローソク足はバンド1に収まる
- 95%の確率でローソク足はバンド2に収まる
とされています。
つまり、「バンドに近づけば近づくほど、その内側にローソク足が戻る確率が増す」ということを意味します。
ボリンジャーバンドの計算式-標準偏差とは?-
ボリンジャーバンドを構成する「バンド」は、25日移動平均線に標準偏差σ(シグマ)を加算(差引)することで求められます。
この「標準偏差」は、データがその平均値からどれくらい散らばっているのか表し、以下の計算式で求めることができます。
標準偏差σ=√(期間×価格の2乗の合計-価格の合計の2乗)/期間×(期間-1)
この数式自体は「ガウス分布」とも呼ばれ、受験勉強で用いられる偏差値の算出にも利用されています。
少し難しいかもしれませんが、FXトレードをするにあたっては難しい計算を覚える必要はありません。
先に説明した通り、統計上は
- 68%の確率でローソク足はバンド1に収まる
- 95%の確率でローソク足はバンド2に収まる
ということだけを、今回は覚えておいてください
ボリンジャーバンドは逆張りトレード向け?
ここまで説明した通りの理論だと、「ローソク足がバンド内に近づけば近づくほど、ローソク足が25日移動平均線に引き戻される確率が高くなる」ということになります。
つまり、「ボリンジャーバンドは逆張りトレードに用いられる」と考えるのが自然です。
しかし、ボリンジャーバンドの考案者である「ジョン・ボリンジャー」は、「ボリンジャーバンドは順張りトレードで利用すべきテクニカル指標である」と、自著で述べています。
ボリンジャーとしては、「バンドにローソク足が接している=低確率でしか起こりえない現象が起きている」と捉え、そのうえで「トレンドの勢いがあるので、順張りでトレンドに乗る」とみなしているようです。
実際には、欧米ではボリンジャーのようにボリンジャーバンドを順張りトレードに利用するトレーダーも多いそうですが、逆張りトレードに利用するトレーダーも少なくはありません。
では、ボリンジャーバンドを使って順張りトレードをすべきか、それとも逆張りトレードをすべきかどのように判断すればよいのでしょうか?
MACDとボリンジャーバンドを使った順張り・逆張りトレード方法
ボリンジャーバンド単体では、順張り・逆張りどちらでも使えるのですが、どの戦略で十れーどをすればよいのか判断をするのは難しいです。
そこで、オシレーター指標のMACDとボリンジャーバンドを組み合わせて、今後のトレンドを測る方法を利用します。
「MACD」は、相場のトレンド勢いや方向性、今後の値動きを予想するためのオシレーター系指標です。
基本的に「シグナル(赤いライン)」と「MACD(グレーのライン)」から構成されており、2つのラインの傾きから相場の強さを図り、2つのラインの相関性から今後の相場の動きを予想します。
MACDについては、別記事でも紹介しているのでぜひ参照にしてください。
MACDとボリンジャーバンドで「順張り」か「逆張り」か判断する方法
まず、チャート上にMACDとボリンジャーバンドを表示します。次に、MACDとシグナルの位置関係を見ましょう。
「MACD(グレーのライン)がシグナル(赤いライン)より上に位置する」場合は、「買い」の戦略で考えます。
この時、もしもローソク足がボリンジャーバンドの-σまたは-2σにタッチしている場合は、逆張りとなります。
以下の画像の赤いラインが例として挙げられます。
逆に、以下の画像のようにローソク足がボリンジャーバンドの+σまたは+2σにタッチしている場合は順張りとなります。
MACDラインがシグナルより下にある場合も同様で、基本的に売り戦略で考え、上下のどのボリンジャーバンドにタッチするかで逆張りか順張りかを判断します。
ボリンジャーバンドとMACDを使ったトレード戦略の考え方まとめ
今回はボリンジャーバンドの基本と、ボリンジャーバンドとMACDを使ったトレード戦略の考え方を紹介しました。
ボリンジャーバンドはあなたのトレード戦略や、性格とマッチするテクニカル分析だったでしょうか?
トレードを続けていくうえで、ご自身の性格とテクニカル分析との相性は非常に重要な要素となります。
このサイトでできるだけ多くのトレード方法を学んだうえで、自分だけにマッチしたトレードスタイルを築いていきましょう!